スタバのおすすめコーヒー豆は?年間260回以上スタバに通うマニアが語る
投稿日:2018年6月10日 更新日:
200g 32,400円のコーヒーを飲んだり、焙煎(ばいせん。生豆を焼くこと)も行うコーヒーブロガー山口が、スタバで販売されている「ハウスブレンド」などの定番コーヒー豆と、季節限定コーヒー豆あわせて10種類以上のレビューをしてきた。
僕はスターバックスコーヒーに最低でも年間260回は通っており、ほぼ全種類の豆を飲んできた。
もちろん、通常のスタバ店舗のコーヒー豆だけでなくスターバックスリザーブバーで販売されている高価なスペシャルティコーヒーも飲んできた。
これだけスタバに通っているので、「スタバのコーヒーが大好きなんですね」と言われることが多々あるが、僕はスタバのコーヒーが好きではない。
また、これだけスタバの売り上げに貢献しているので、「スタバからコーヒー豆を無料でもらっているんですか?」と訊かれるが、ほとんど自腹で飲んできた。
だからこそ消費者目線で公平なレビューができるし、美味しくないものは正直に「美味しくないからやめたほうがいい」と、あなたにもお伝えすることができる。
ここから先はスタバのコーヒー豆を飲んだレビューを銘柄別にまとめたので、参考になれば嬉しい。
目次
【あなたへおすすめしたい記事】
- コーヒーブロガー山口が厳選する本当に美味しいオススメのコーヒー豆
- スタバのコーヒー豆「エチオピアシダモ」はおすすめ?感想を正直に述べる
- スタバのコーヒー豆【クリスマスブレンド】はおすすめ?感想を正直に述べる
スタバのおすすめコーヒー豆は?
結論からいうとスタバのおすすめコーヒー豆は存在しない。
スターバックスコーヒーでは、アメリカの焙煎工場兼店舗で焙煎したコーヒー豆を船便で約1ヶ月かけて日本へ送る。
そのためコーヒー豆が日本へ届くころには割れたり欠けたり砕けたりする。
そこから各店舗に送られるが、スタバでは豆がそこまで売れないため、アメリカから輸送されたものがすぐに並ぶわけではなく、店頭に並んでいる古いコーヒー豆から購入することになる。
すなわち、僕らが口にするスタバのコーヒーは焙煎から何ヶ月経過したのか解らないほど古くなっている。
コーヒー豆は鮮度が落ちると酸化して香味がなくなり、のどにへばりつくような渋みが出てしまう。
そして酸化したコーヒーは胃への負担も大きく、肝臓にも悪い。
コーヒーを飲むと気持ち悪くなったり、吐き気がする場合があるが、多くの場合は豆の酸化が原因である。
また、スターバックスは焙煎方法もコーヒーの旨味を引き出せない「熱風式焙煎」である。
競合のタリーズコーヒーも同様の焙煎方法なので「味が似ている」と感じたことがあるかも知れない。
ドトールは基本的に直火焙煎方式を採用しているので、スタバやタリーズとは味が異なる。
直火焙煎と熱風式焙煎ではコーヒーの味の奥行き・風味・香味に雲泥の差がある。
電子レンジで火を通したお肉と、炭火で焼いたお肉のどちらが美味しいかといえば間違いなく後者だろう。
このような味の差はコーヒーにおいても同じであり、僕が美味しいと感じたコーヒー豆は必ず直火が使われていた。
スタバのギフト用コーヒーをおすすめしない理由
スタバのギフト用コーヒー、
- スターバックス オリガミ
- スターバックス ヴィア
など、粉の状態で販売されているコーヒーはギフト用としておすすめしない。
コーヒーは粉の状態になると空気と接する面積が増えるため、酸化が一気に進んで香りや味が落ちる。
もちろん僕も飲んだことがあるが、店舗で飲むコーヒーよりも数段、味が安っぽい。
美味しいコーヒーを飲んだ経験がある人が飲めばひとくち目で「ひどいコーヒーだな」と感じるだろう。
これらの理由から、お湯を注ぐだけの「ドリップバック型コーヒー」や、コーヒー液をフリーズドライした「インスタントコーヒー」などのギフトを贈ることはおすすめしない。
スタバのコーヒーはネットでも「まずい」と散々言われているので、いまさら僕が語る必要もないかも知れないが、まずは僕が今まで飲んできたスタバのコーヒー豆の感想を見てほしい。
パイクプレイスロースト
値段(税込)
1,231円
※100gあたり492円
容量
250g
生産地
ラテンアメリカ
焙煎度合い
スターバックス ミディアムロースト
※中煎り。一般的にハイローストからシティローストと呼ばれる焙煎度合い
豆の状態
スタバのコーヒー豆「パイクプレイスロースト」は不良豆が多く混入している。
輸送の途中で豆が砕けてしまうのだろうが、味にこだわる場合は不良豆を手作業で取り除くのが望ましい。
雑味が少なくなって後味すっきりと仕上がります。
風味を5段階でみる
感想
スタバのコーヒー豆「パイクプレイスロースト」は、ハンドドリップで抽出すると苦味が強く深みに欠ける。
しかし、フレンチプレスで抽出すると豆本来のアーモンドのような風味が感じられ、苦味も控えめになって飲みやすくなる。
フレンチプレスを持っている方にギフトで贈るなら購入しても良いかも知れない。
ただ、個人的には100g500円を払うなら別のお店でコーヒー豆を選びたい。
レビュー:スタバのパイクプレイスローストはまずい?自宅でおいしく飲む方法を徹底検証
ケニア
値段(税込)
1,339円
※100gあたり535円
容量
250g
生産地
ケニア
焙煎度合い
スターバックス ミディアムロースト
※中煎り。一般的にハイローストからシティローストと呼ばれる焙煎度合い
豆の状態
風味を5段階でみる
感想
スタバのコーヒー豆「ケニア」は、グレープフルーツのような酸味が感じられると公式サイトに記されているが、実際は鮮度が落ちきって酸化した酸っぱいコーヒーという印象であった。
コクも浅く、味わいに奥行きや深みは感じられない。
そして豆の状態が大変ひどく、割れたり欠けたりの不良豆が大量に混入している。
ギフト用としてはもちろん、自分用としてもおすすめできないコーヒー豆だ。
レビュー:スタバのコーヒー豆「ケニア」はおすすめ?飲んだ感想を正直に述べる
カフェベロナ
値段(税込)
1,339円
※100gあたりの価格は536円
容量
250g
生産地
- インドネシア
- ラテンアメリカ
焙煎度合い
スターバックスダークロースト
※深煎り。フルシティ〜イタリアンローストまでを指す。
風味を5段階でみる
感想
スタバのコーヒー豆「カフェベロナ」は、ダークココアのような口あたりで、バランスのとれた豊かな味わいと公式サイトに記されているが、実際は苦みが強すぎて甘みや旨みは感じられない。
コクもなく味わいに深みが全く感じられない。
コーヒーの香味も弱く、雑味の原因となる欠点豆も多く混入している。
ギフト用にはもちろん自分用としてもおすすめできないコーヒー豆。
レビュー:スタバのコーヒー豆「カフェベロナ」をおすすめしない理由を述べる
アフリカキタム
値段(税込)
1,436円
※100gあたりの価格は575円
容量
250g
生産地
- エチオピア
- ケニア
- 他
焙煎度合い
スターバックスダークロースト
※深煎り。フルシティ〜イタリアンローストまでを指す。
風味を5段階でみる
感想
スタバのコーヒー豆「アフリカキタム」は、柑橘類を思わせる穏やかな酸味に、ほのかなフローラルやハーブの香りが感じられると公式サイトに記されている。
「エチオピア モカ」がブレンドされているので、確かに柑橘類を思わせるフルーティーな風味が感じられるが、コーヒー豆が新鮮でないため、嫌味をともなう酸味がしつこく口に残る。
後味のキレが良くないのが残念である。
また、100gあたり575円といえば土居珈琲や丸山珈琲、堀口珈琲などの名店のブレンドコーヒーに迫る値段。
スタバには申し訳ないが、アフリカキタムには値段に見合った価値が正直感じられなかった。
レビュー:スタバのコーヒー豆をメリタのドリッパーで飲んでみた
グアテマラ・カシ・シエロ
値段(税込)
1,954円
※100gあたりの価格は782円
容量
250g
焙煎度合い
スターバックスダークロースト
※深煎り。フルシティ〜イタリアンローストまでを指す。
風味を5段階でみる
感想
スタバのコーヒー豆「グアテマラ・カシ・シエロ」は、くるみのような香り、浅めのコク、ほどよい苦みと強い酸味があるコーヒー。
スタバのコーヒー豆のなかではクセが少なくて飲みやすい味だが値段に見合った価値は感じられなかった。
同じ価格帯なら大阪の老舗コーヒー専門店「土居珈琲」の人気銘柄セット一択である。
レビュー:スタバのコーヒー豆「グアテマラ・カシ・シエロ」を飲んでみた。
ハウスブレンド
値段(税込)
1,134円
※100gあたりの価格は454円
容量
250g
焙煎度合い
スターバックスロースト
※中煎り。
風味を5段階でみる
感想
スタバのコーヒー豆「ハウスブレンド」は、スタバで一番人気のコーヒー豆だが、欠点豆が本当に多く、取り除くのが大変だった。
▲欠点豆をすべて取り除くと実質、抽出に使用できるコーヒー豆は187.5g。
バランスの取れた味でクセは少ないが、残念ながら甘みや旨みが感じられない。
とにかく豆の状態のひどさばかりが印象に強く残った銘柄だった。
レビュー:スタバのコーヒー豆「ハウスブレンド」をオススメしない理由を正直に述べる
スマトラ
値段(税込)
1,231円
※100gあたりの価格は492円
容量
250g
生産地
インドネシア
焙煎度合い
スターバックスダークロースト
※深煎り。フルシティ〜イタリアンローストまでを指す。
風味を5段階でみる
感想
スタバのコーヒー豆「スマトラ」は、「深いコクとなめらかな口あたり、ハーブや大地のような風味が味わえ、忘れがたい印象を残してくれる」とパッケージに書いてある。
実際に飲むと、深いコクはないが味が異常に濃い。
また、旨味や甘みも残念ながら感じられない。
インドネシア産のコーヒーファンとしては本当に残念な経験であった。
レビュー:スタバのコーヒー豆スマトラはおすすめできる?4つの抽出器具で味を検証
グアテマラ・アンティグア
値段(税込)
1,339円
※100gあたりの価格は536円
容量
250g
生産地
グアテマラ
焙煎度合い
スターバックスダークロースト
※深煎り。フルシティ〜イタリアンローストまでを指す。
風味を5段階でみる
感想
スタバのコーヒー豆「グアテマラ・アンティグア」は、「チョコレートやかすかなスパイス、レモンを感じる上品な酸味が幾重にも重なる味。味が複雑に絡みながらもエレガントで洗練されたコーヒーとある。」とパッケージに記されている。
実際に飲むと、スターバックス特有の燻煙臭さが少なく苦味も控えめ。
しかし甘みや旨みが少なくコクが浅い。
スタバの豆のなかでは出来が良いといえるが、100gあたり536円であれば南蛮屋のブラジルショコラを飲みたい。
レビュー:スタバのコーヒー豆グアテマラ・アンティグアはおすすめできる?一番おいしく飲む方法を検証してみた
コモドドラゴン
値段(税込)
1,339円
※100gあたりの価格は536円
容量
250g
生産地
- インドネシア
- パプアニューギニア
焙煎度合い
スターバックスダークロースト
※深煎り。フルシティ〜イタリアンローストまでを指す。
風味を5段階でみる
感想
スタバのコーヒー豆「コモドドラゴン」は、風味が泥臭く、土臭くて飲みづらい。
味は濃厚だが甘みや旨味、コクが少ない。
スタバのコーヒー豆特有のクドさが強くのどに残る。
スタバには申し訳ないが、正直、普段コーヒーを飲まない人が飲んだら、一発でコーヒーが嫌いになるだろう。
レビュー:スタバのコーヒー豆「コモドドラゴン」をおすすめしない理由を述べる
ブレックファーストブレンド
値段(税込)
1,134円
※100gあたりの価格は454円
容量
250g
生産地
コロンビア
焙煎度合い
スターバックスミディアムロースト
※中煎り。ハイロースト〜シティローストまでを指す。
風味を5段階でみる
感想
スタバのコーヒー豆「ブレックファーストブレンド」は、苦味よりも酸味が強い。
甘みや旨味が感じられないため、酸味ばかりが目立ってしまっている。
スタバのコーヒー豆にしてはあっさりして飲みやすいが、コーヒー好きには退屈な口当たりだろう。
レビュー:スタバのコーヒー豆「ブレックファーストブレンド」は美味しくないがあっさりした口当たり
エチオピア
値段(税込)
1,436円
※100gあたりの価格は575円
容量
250g
生産地
- エチオピア シダモ
- エチオピア リム
焙煎度合い
スターバックスミディアムロースト
※中煎り。ハイロースト〜シティローストまでを指す。
風味を5段階でみる
感想
スタバのコーヒー豆「エチオピア」は、深めに焙煎されているので一般的なエチオピア モカのフルーティーな酸味はない。
モカを直火で深煎りすれば酸味が甘みに変わるが、熱風焙煎ではそうもいかず残念な経験であった。
ほんのりとした苦味があり、旨味や甘み、コクや味に奥行きがない点もマイナスポイントである。
レビュー:スタバのコーヒー豆「エチオピア」をおすすめしない理由を述べる
ライトノートブレンド
値段(税込)
1,134円
※100gあたりの価格は454円
容量
250g
生産地
- コロンビア
- ブラジル
焙煎度合い
スターバックスブロンドロースト
※浅煎り。ミディアムロースト〜ハイローストまでを指す。
風味を5段階でみる
感想
スタバのコーヒー豆「ライトノートブレンド」は、苦味と酸味のバランスが良く、スタバの豆特有の燻煙臭さや渋み、えぐみを感じない。
ただコクや甘み、旨味が感じられないのでコーヒー好きにとっては退屈な味で面白みがない。
レビュー:スタバのコーヒー豆「ライトノートブレンド」をおすすめしない理由を述べる
フレンチロースト
値段(税込)
1,134円
※100gあたりの価格は454円
容量
250g
生産地
- コロンビア
- ブラジル
焙煎度合い
フレンチロースト
風味を5段階でみる
感想
スタバのコーヒー豆「フレンチロースト」は、これまで飲んだ豆の中でも本当に口に合わなかった一品。
苦味ばかりが際立っており、とにかく燻煙臭い。(ケムリ臭い)
ミルクやクリームを入れて飲むなら購入しても良いかも知れないがブラックには不向きの味わい。
レビュー:スタバのコーヒー豆【フレンチロースト】はおすすめ?感想を正直に述べる
コロンビア
値段(税込)
1,231円
※100gあたりの価格は492円
容量
250g
生産地
コロンビア
焙煎度合い
スターバックスミディアムロースト
※中煎り。ハイロースト〜シティローストまでを指すが、実際はフルシティ〜フレンチくらいの焙煎度合いであった。
風味を5段階でみる
感想
スタバのコーヒー豆「コロンビア」は、焦げたトーストのような味わいで豆を焼きすぎていた。
にもかかわらず豆が生焼けだったため嫌な酸味が感じられた。
本来であればもう少し爽やかな口当たりであったはずだが、残念な経験であった。
レビュー:スタバのコーヒー豆「コロンビア」はおすすめ?年間260回スタバに通うマニアが語る
スタバのコーヒー豆を飲んできた感想まとめ
スタバのコーヒー豆を飲んできた感想をまとめると、いずれの銘柄も味の奥行きや深いコク、甘みや旨みが感じられない。
もしギフトなどで贈った場合、鮮度の悪さもドリップ時に分かってしまう。
スタバのポイント(スター)消化のためなら購入しても良いかもしれないが、個人的におすすめできる銘柄は今のところない。
通販で買えるおすすめの美味しいコーヒー豆
スタバでグアテマラを買うと1,954円だが、正直それだけのお金を払えばコーヒー豆の専門店で格別の味わいが楽しめるうえ、満足感が10倍は違う。
先ほど少し触れた「土居珈琲」や「丸山珈琲」、「堀口珈琲」のような専門店では、焙煎したてのコーヒー豆を届けてくれるので、鮮度が高い状態でコーヒーが飲める。
また、熟練の焙煎士が豆を煎るためコーヒーが本来持っている甘み・旨みが堪能できる。
日本一のカフェと評される「カフェ・ド・ランブル」のコーヒーも美味しかったが、ここでご紹介してきた専門店のコーヒーはそれ以上の味である。
僕が今まで飲んできたおすすめコーヒー豆は下記にランキング形式でまとめたので、おいしいコーヒー豆選びの参考になれば嬉しい。
コーヒーブロガー山口が厳選する本当に美味しいオススメのコーヒー豆
