今回は「チャンバーコーヒー」というお店のコーヒー豆「ブラジル パッセイオ農園」を飲んだ正直な感想を述べます。
チャンバーコーヒー(chamber coffee)とは、鮮度の良いコーヒー豆や粉を定期的に届けてくれる頒布会(はんぷかい)です。
焙煎後10日以内の「飲み頃のコーヒー」を届けてくれるのが特徴ですが、コーヒーの品質維持のため、この頒布会は会員数に上限があります。(1,000名)上限に達すると頒布会は終了します。
お店の特徴を簡単に紹介したところで、次はコーヒー豆の情報をチェックしていきます。
著者のプロフィール
タップできる目次
チャンバーコーヒー/ブラジル パッセイオ農園
チャンバーコーヒーの「ブラジル パッセイオ農園」は、公式ホームページで次のように紹介されています。
パッセイオ農園は南ミナス地区の広陵地帯に広がる農園で、火山性ミネラルを含んだ肥沃な土壌に恵まれています。農園主のフェレイラ家が3世代にわたってコーヒーの生産を手がけ、カップ・オブ・エクセレンス(COE)をはじめとする品評会の常連として世界のスペシャルティコーヒーロースターから高く評価されています。
完熟果実のみを選りすぐり、ミューシレージと呼ばれる高濃度の粘液質をつけたまま丹念に乾燥させ、コーヒーにじっくりと甘みを閉じ込めています。熟したフルーツのような甘酸っぱさと、心地よい柑橘系の香りをお楽しみください。
補足すると、パッセイオ農園は、1997年に国連のグルメコーヒープロジェクトに選出された10農園の1つで、当時のコンペティション(COEの前進)で1位を獲得した、スペシャルティコーヒーの先駆的な農園です。
私もパッセイオ農園のコーヒー豆を何度か飲んだのですが、優しい苦味の中にナッツのような香ばしさ、チョコレートのようなフレーバーが印象的でした。
冷めた後のスッキリとした甘さも魅力的で、非常にクオリティが高かったことを記憶しています。
値段は360g 2,138円(送料無料)キャニスター2つ付き
ブラジル パッセイオ農園と、同店の看板商品「プレミアムブレンド」の2種類のコーヒー豆360gがセットで2,138円(税込)です。※100g単価=593円
初回限定でキャニスター(コーヒー豆・粉を保存する専用容器)が2つ付属します。コーヒーの鮮度を維持する上で、キャニスターはあると便利です。
※配送料:全国一律無料
※初回の値段。2回目以降は10%OFF。100g 900円→810円
100gあたり593円という値段は、スタバなどのコーヒーチェーンの銘柄と同じくらいの金額です。
スタバは焙煎してから1ヶ月以上経過したコーヒー豆も取り扱うのに対して、チャンバーコーヒーは焙煎後10日以内のコーヒーを取り扱います。
鮮度が良い自家焙煎店のコーヒー豆にしては、良心的な値段といえるでしょう。
▼有名店のコーヒー豆の値段一覧
商品名 | 値段/100g | 鮮度 | 欠点豆の割合 |
スターバックス ブラジル ミナスジェライス |
669円 | ▲ | 15% |
カルディ ブラジル |
375円 | ▲ | 5.0% |
ミカフェート サンタ ルジア農園 ムンド ノボ |
1,156円 | ○ | 0.8% |
チャンバーコーヒー ブラジル パッセイオ農園 |
593円 | ◎ | 0.4% |
※鮮度が良いほど香り高く、風味がある。欠点豆が多いと焦げた味などの悪影響を及ぼす。
欠点豆の混入率は0.38%(非常に少ない)
ブラジル パッセイオ農園をパッケージから開封して、欠点豆と良豆を選別します。多少手間はかかりますが、これをやるとコーヒーが一層おいしくなります。
選別した結果、割れた豆などが0.7gしか見つかりませんでした。
割合は全体の0.38%なので、同価格帯のスタバと比べて、極めて欠点が少ない「優秀なコーヒー豆」といえます。
ミカフェートや丸山珈琲など超有名なスペシャルティコーヒー専門店と並んでも遜色ない良豆と言えるでしょう。
参考までに、スタバのコーヒー豆も見せます。
虫食い豆(内部にカビが生えた豆)などが10〜20%ほど混入しています。コーヒーを飲むと胃痛がするのは「カビ毒」が原因とも言われています。
これだけ欠点豆がある場合、豆の選別は必須と言えます。今回レビューする豆は風味を損ねる致命的な欠点がないため、この作業を行わなくても問題ありません。
焙煎度合いは中煎り
「ブラジル パッセイオ農園」はハイロースト仕上げ。(中煎り)
苦味と酸味のバランスが良く、甘味が際立つ焙煎度合いです。日本でもっとも親しまれているローストで、市販のコーヒーも基本的にハイローストなので、多くの人にとって馴染みのある焙煎度合です。
【コーヒー豆の詳細情報】
- 農園名:パッセイオ(Fazenda Passeio)
- 生産者:アドルフォ・エンリケ・ビエイラ・フェレイラ
- 農園の高度:1200m
- コーヒー豆の品種:アラビカ種(ブルボン種)
- 精製方法: パルプドナチュラル(半水洗式)
- 豆の等級・グレード:記載なし
▼コーヒー豆は焼きムラなし、粒も揃っている
「ブラジル パッセイオ農園」をパッケージから開封すると、粒がきれいに均一に揃っていて焼きムラも見られません。コーヒー豆の状態は良好です。
口コミ・評判(ブログ・SNSから抜粋)
中村太地七段の記事見てチャンバーコーヒー申し込んで(取り敢えず試してみるスタイル)先日届いたんですけど、確かに鮮度が良いのか香りが立って美味しいです。
チャンバーコーヒーは5年継続しているコーヒー豆のサブスク。11月のシングルオリジンはブラジル。甘くてコクもあるコーヒー。酸味が少なくて飲みやすいです。
チャンバーコーヒーのブラジル・パッセイオ農園。ピスタチオような香りとカラメルのような味。苦みとコクもあって美味しい。
ブラジル パッセイオ農園の感想・レビュー
ここから、ブラジル パッセイオ農園を飲んだ感想・レビューを行います。
今回は、ペーパードリップで抽出して飲みます。使用するコーヒー器具は次の通りです。
三洋産業cafecの「スリーフォードリッパー」と、同じく三洋産業のコーヒーフィルター「アバカ ペーパーフィルター」を使います。
ドリッパーは小さな1つ穴のタイプで、お湯が一定の速度で落ちるようになっています。メリタのアロマフィルターと同じく、誰が淹れても美味しくコーヒーが作れる構造です。
コーヒーを淹れる人の技術に味が左右されないのでレビュー向き。プロも愛用しますが、初心者の方にもおすすめのドリッパーです。
フィルターは特殊な加工がされていて、簡単にいうとペーパー自体がリブの役割を果たします。コーヒーの旨味を余すことなく抽出できるフィルターで、もともとHARIOのペーパーフィルターを手掛けていた会社の商品です。(現在ハリオはコストカットのため安価な薄いペーパーフィルターに変わっています)
使うコーヒーポットは琺瑯製のケトル「月兎印ホーローポット」。ホーロー製は持ち手が多少熱くなるので使いにくいと言われますが、金属の臭いがお湯に移りません。
使用するコーヒーミルは、フジローヤルの小型高性能ミル「みるっこDX R-220」。微粉が混じりにくいように作られているので、突き刺さるような苦味が少なくなります。
性能は抜群ですが高価なのがネック。カリタの手挽き&微粉ふるい器でも申し分ないです。

カリタのグラインダーは約3,000円。微粉ふるい器は茶こし+計量カップを合わせたもの。100均で揃います。
豆の挽き具合はペーパードリップに適した中挽きに設定します。
▼抽出環境
- 使うコーヒー豆:15g
- お湯の量:150cc
- お湯の温度:85℃
- コーヒー粉の蒸らし時間:1分
- コーヒーの抽出時間:1分
▼コーヒー豆を5段階評価
香り:3
コク:4
苦味:2
甘味:4
酸味:2
チャンバーコーヒーのブラジル パッセイオ農園にお湯を注ぐと、粉がふわっとドーム状に大きく膨らみます。これは、コーヒー豆を焙煎してから時間が経過しておらず、豆の鮮度が良いことを示しています。
ペーパードリップして飲むと、オレンジのようなフルーツ感のある酸味と、ほどよい苦味のバランスが美しく調和しています。後味がとてもスッキリとしていて、クリアな味わいの中に旨みと深いコクが詰まっています。
さらに飲み進めていくと、ハチミツのような甘みが感じられます。ゆっくりと飲み進めることで異なる美味しさが表情を見せるのが、このコーヒーの特徴だと思います。
100gあたり593円という値段が高いか安いかは、その人が普段どんなコーヒー豆を買っているかによって変わってくるので、一概にこのコーヒーが「安くて美味しい」とは言えません。
しかし、新鮮でおいしいコーヒーが100gあたり700〜1,000円前後が相場ということを踏まえると、初回だけでも試す価値はあると思います。
チャンバーコーヒー ブラジル パッセイオ農園 (公式通販ページ)
チャンバーコーヒーで買うと、もう一つの銘柄「プレミアムブレンド」も同梱されますが、今回のブラジルに劣らない美味しさで、コスパの良いコーヒー豆だと正直に感じました。
▼レビュー
チャンバーコーヒーのプレミアムブレンドはおすすめ?正直な感想を述べる
チャンバーコーヒーがおすすめな人・おすすめしない人
味わいの系統を分かりやすく例えると、ドトールやカルディのコーヒーにより上品な酸味を加えて、より旨味と甘味を詰め込んだ感じ。
鮮度が良いので香り高く、風味があります。カルディやドトールよりも数段上のランクの豆を試したい方は、かなりの確率で満足できるかと思います。
逆に、スターバックスやタリーズなど「味が強いシアトル系コーヒー」が好きな方や、極深煎りコーヒーにミルクを入れる方、カフェオレが好きな方には向きません。
このブラジルは繊細な味なので、ミルクを入れると味がボケます。ブラックコーヒーが好きな方におすすめします。
まとめ(総評)
今回は、「チャンバーコーヒー」というお店のコーヒー豆「ブラジル パッセイオ農園」を飲んだ正直な感想をレビューしました。
総評すると、コーヒーの鮮度がよく豆の状態も非常に良いです。バランスの取れた味わいで飲みやすいです。個人的には文句なしの一品でした。
初回は100gあたり593円。スターバックス並の値段で試せるので、まず一度試してみて、気に入ったら定期便(サブスク)を続けるのが良いかと思います。
コーヒーが美味しくなければ、メールでいつでも解約できるので、リスクなしで試せます。
定期便の縛りがない(Amazon定期便のようなイメージ)ので、お試し価格で一度飲んでみるのが良いかと思います。
値段もそこまで高くないので、少なくとも「失敗した」と感じる確率は低いかと思います。