今回は「土居珈琲」というお店のコーヒー豆「イエメン モカマタリ No.9」を飲んだ正直な感想を述べます。
土居珈琲とは?
「料理王国100選」など数々の賞を受賞するコーヒー専門の通販会社です。
創業者の土居博司によって40年以上の歳月と経験を重ねて構築された焙煎技術が光るお店です。
常時40種類ほどのシングルオリジンとブレンドコーヒーを取り扱っています。
コーヒー通の芸能人の方にも愛飲している方が多い「高級コーヒー豆」のブランドです。
お店の特徴を簡単に紹介したところで、次はコーヒー豆の情報をチェックしていきます。
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「イエメン モカマタリ No.9」とは?
モカマタリとモカ(シダモ)の違いは?
モカマタリと名前が似ている「モカ(シダモ)」の違いは「生産地域」です。
エチオピアでは、コーヒー豆の名称が産地ごとに異なります。
シダモで生産されたコーヒー豆を「モカシダモ」と呼び、「ハラー」「イルガチェフ」で生産されたコーヒー豆にも地域の名前が付きます。
一方イエメン産のコーヒー豆の中でも、「バニーマタルで栽培されたコーヒー」だけが「モカマタリ」と呼ばれます。
公式ホームページで次のように紹介されています。
最高峰の「No.9」規格のものをご用意
“強い酸味”と“モカフレーバー”という、ワインを感じさせる独特の香りが魅力の一品。
ただその酸味は、一般的な不快感をともなうものではなく、柑橘系のフルーツを感じさせるものです。
ランクとして最高峰の「No.9」規格のものをご用意しました。「あまのじゃく」なあなたにおすすめの銘柄です。
値段は200g 3,132円
「イエメン モカマタリ No.9」は200g 3,132円で販売されています。
毎月200g届く「単品定期便」で注文すると約100円割引の3,039円で購入できます。
- 100g単価:1,566円
- 配送料:送料全国一律550円(税込)
2021年より、環境の変動によって世界的に生豆の価格が大幅に上がっていますが、100gで1500円超というと、かなりの高級銘柄と言えるでしょう。
同じように高級銘柄を取り扱う専門店の商品を見てみると、今回のモカマタリは平均的な価格といえます。
【参考】有名店のコーヒー豆の値段一覧
店名/商品名 | 値段/100g | 鮮度 | 欠点豆の数 |
堀口珈琲 バニ・ナヒミ ナチュラル |
1728円 | 未検証 | 未検証 |
猿田彦珈琲 バニ・オフェール |
2,250円 | 未検証 | 未検証 |
カルディ モカマタリ |
907円 | 未検証 | 未検証 |
土居珈琲 イエメン モカマタリ No.9 |
1,566円 | ◎(注文後焙煎) | 1%以下(ほぼなし) |
※鮮度が良いほど香り高く、風味があります。
欠点豆が多い場合、「焦げた味」など豆本来の味わいに悪影響を及ぼすことがあります。
焙煎度合いは中深煎り
「イエメン モカマタリ No.9」は苦味と酸味、コクのバランスが良い「シティロースト」。
モカマタリなどは浅煎り、中煎りで販売されることが多いですが、土居珈琲ではやや深めの中深煎りです。
酸味が少ない焙煎度合いのため、コーヒーの「酸味が苦手」な方にとって、非常に飲みやすく仕上がっています。
土居珈琲では焙煎度合いを指定することが可能です。
このコーヒー豆は、さらに焙煎が浅い「ハイロースト」「ミディアムロースト」に指定することも可能です。
コーヒー豆の詳細情報
- ブレンド配合:バニーマタル産のコーヒーのみ
- 農園の標高:公式情報なし
- コーヒー豆の品種:アラビカ種(ティピカ種)
- 精製方法: ナチュラル(乾式)
- 豆の等級・グレード:No.9
モカマタリの等級
モカマタリの等級は欠点豆の多さによって決められています。
- アールマッカ【最上級】
- No.9【2番目に欠点豆が少ない】
- No.8
- No.7
- No.6
と続きます。
アールマッカは手作業によって大きく質の良い豆のみが選別されており、モカマタリの中でも最上級です。
グレードが1つ下がるとはいえ、No.9も欠点豆の混入が少なく高品質です。
欠点豆はほぼ混入していない(2粒のみ)
コーヒー豆をパッケージから開封すると、粒がきれいに均一に揃っていて焼きムラもほとんど見られません。
欠点豆と良豆を選別した結果、枯れた豆が2粒だけ見つかりました。
ものによっては全体の20%にも及ぶ大量の欠点豆が混入していることもありますが、この価格帯のコーヒー豆となると、さすがに欠点豆はほぼ入っていません。
どういう豆を取り除けば良いのか?
詳しく知りたい方は「コーヒーの欠点豆とは?種類と見分け方、どんな味か実際に飲んでみた」をご覧ください。
イエメン モカマタリ No.9の感想・レビュー
ここから、イエメン モカマタリ No.9を飲んだ感想・レビューを行います。
今回は、ペーパードリップで抽出。使用するコーヒー器具は次の通りです。
使用するコーヒー器具
- スリーフォードリッパー
- CAFEC アバカ ペーパーフィルター
- 月兎印ホーロー製ポット
- みるっこDX R-220
三洋産業cafecの「スリーフォードリッパー」と、同じく三洋産業CAFECの「アバカ ペーパーフィルター」を使います。
ドリッパーは小さな1つ穴のタイプで、お湯が一定の速度で落ちるようになっています。
メリタのアロマフィルターと同じく、誰が淹れても美味しくコーヒーが作れる構造です。
コーヒーを淹れる人の技術に味が左右されないのでレビュー向き。
プロも愛用しますが、初心者の方にもおすすめのドリッパーです。
このフィルターは特殊な「両面クレープ加工」が施されています。
通常のペーパーは「片面クレープ」ですが、CAFECのアバカペーパーは独自の抄紙技術によって作られたフィルターです。
簡単にいうと、ペーパー自体がリブの役割を果たします。
さらに、ほぼ全てのコーヒー微粉がクレープ上に付着し、コーヒーの中に入り込まないため、濁りのないクリーンなコーヒーになります。
使うコーヒーポットは琺瑯製のケトル「月兎印ホーローポット」。
金属の臭いがお湯に移りません。
使用するコーヒーミルは、フジローヤルの小型高性能ミル「みるっこDX R-220」。
微粉が混じりにくいように作られているので、「突き刺さるような苦味」が少なくなります。
手挽きミルでレビューの味を再現するなら、カリタの手挽き&微粉ふるい器でも構いません。

カリタのグラインダーは約3,000円。微粉ふるい器は茶こし+計量カップを合わせたもの。100均で揃います。
豆の挽き具合はペーパードリップに適した中挽きに設定します。
抽出環境
- 使うコーヒー豆:15g
- お湯の量:150cc
- お湯の温度:85℃
- コーヒー粉の蒸らし時間:1分
- コーヒーの抽出時間:1分
コーヒー豆を5段階評価 | |
![]() |
香り:4 |
コク:2 | |
苦味:1 | |
甘味:3 | |
酸味:3 |
蒸らすために少量のお湯を当てると、コーヒー粉がドームのような形に大きく膨らみます。
これはコーヒー豆の鮮度が良いことを示しています。
さらに注湯すると、香り成分を含んだ炭酸ガスが勢いよく放出され、ドリップをしている間にもワインのような芳香が感じられます。
抽出が終わり、カップに顔を近づけると芳醇でフルーティーな香りが感じられます。
さっそく飲んでみると、透明感のある味わいと、ぶどうを思わせるフルーティーなフレーバーが感じられます。
僕が今まで飲んできたモカマタリとは異なり、酸味はかなり控えめです。
酸っぱくないモカマタリを飲みたい方にとっては、非常に飲みやすい銘柄だと思います。
飲み進めてコーヒーの熱が冷めてくると、甘みがより際立ち、ブドウのような風味が強まります。
飲み始めも、冷めた後も、いつまでも上品な香りと風味が感じられる点がとても印象的です。
モカマタリは高級な種類のコーヒー豆なので、自分用にはもちろんコーヒーギフトとしても喜ばれるかと思います。
購入した方の口コミ・評判・レビュー(ブログ・SNSから抜粋)
とても美味しくて、1週間で飲んでしまいました。また購入したいと思いました、美味しかったです。次は豆で購入したいです
すっきりとして品のある苦み
1人で朝に入れて飲んでます。
フルーティーな飲み口と軽いながら後味の余韻がしっかり残り素晴らしいフレーバーを楽しめるので、
食パンやサンドイッチ等とも相性は抜群です。
すっきりした味わい。さっぱりした上品な香り。ドリップで入れたのですが、まるで水で入れたように透明感があります。
土居珈琲のモカマタリは値段が高いからか、レビュー数がはあまり多くないですが、「上品」「すっきりした味」「香りが良い」といったコメントが散見されました。
イエメン モカマタリ No.9がおすすめな人・おすすめしない人
おすすめな人
- 鮮度が良いコーヒーをお求めの方
- 酸っぱくないモカマタリが飲みたい方
- ワインのような香りのコーヒーを飲んでみたい方
おすすめしない人
- レモンのような酸味があるモカマタリをお求めの方
- 軽い味わいのモカマタリをお求めの方
繰り返しになりますが、モカマタリは浅煎りで飲まれることが多いコーヒーです。
そのため、シティローストで注文すると人によっては「深く焼きすぎ」と感じるかもしれません。
焙煎度が浅いモカマタリは「モカマタリのコーヒーの特徴|産地と等級、味わいから、おすすめまでを一挙紹介」で特集しています。
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通販コーヒー豆レビュー|土居珈琲「イエメンモカマタリ」正直な感想を述べる
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FAQ(よくある質問)
Q:美味しく飲める期間はどれくらいですか?
A:コーヒーは焙煎して3日後から2週間が最も「香り」「風味」が強く感じられる傾向にあります。
香り、風味があるコーヒーは、ゴクンと飲み込んだ後に「余韻」を感じやすいです。
余韻があると、コーヒーの味が豊かに感じられます。
味の「厚みが増す」と表現しても良いかもしれません。
品質上は2ヶ月ほど経過しても全く問題ありません。
Q:保存容器はどれを使えば良いですか?
A:キャニスターやジップロックなど様々な選択肢がありますが、僕は「アルミバッグ」だけを使用しています。
これは本当におすすめです。
スペシャルティーコーヒーの専門店などで豆を購入すれば、このような袋に入って届くことがあります。
中がコーヒーオイルで汚れていないなら、これは捨てずに取っておきましょう。
全く問題なく再利用できます。
【おすすめの理由】
キャニスターはどうしても中に空気が入ってしまい、これが鮮度を落とし「酸化」する原因となります。
一方でアルミバッグは、中の空気は外に排出し、外気は中に入らない構造になっています。
さらに、この容器は冷凍保存にも適しています。
外気が一切入らないため、冷凍庫の匂いが豆に移ることがありません。
実際にまとめ買いしたコーヒー豆をアルミバッグに入れて冷凍保存していますが、焙煎後2ヶ月が経過しても粉が膨らみます。
冷凍庫のスペースを圧迫せずに保存できる点もポイントです。
詳しくは「コーヒー豆の冷凍におすすめの保存容器はこれ|解凍は必要なし」をご覧ください。
Q:ほかにおすすめのコーヒー豆はありますか?
A:「【2023年版】本当に美味しいコーヒー豆おすすめランキング20選」で紹介しています。
忖度なしで感想をまとめると
「土居珈琲」というお店のコーヒー豆「イエメン モカマタリ No.9」を飲んだ正直な感想をレビューをしました。
総評すると、鮮度がよく豆の状態も良好。
焙煎度合いを「お店のお任せ」にするとシティローストになるため、人によっては深く焼きすぎと感じるかもしれません。
個人的には、ほどよく苦味やコク、甘味があり「コーヒーらしい味わい」が感じられるものが好きなため、今回飲んだモカマタリはリピートしたいと思える一品でした。
土居珈琲の「飲み比べセット」もおすすめ
土居珈琲では、はじめての方に向けた「特別なセット」が用意されています。
このセットには、
- コーヒー豆の品評会で3度にわたり1位を獲得した豆(グァテマラ)
- 世界最高のコーヒーを決める大会で称号を与えられた豆(エルサルバドル)
が100gずつセットになっています。
グァテマラ カペティロ農園は、カラメルのような甘みと香ばしさ、ビターな旨味が感じられ、飲み手を選ばない味わいが楽しめます。
そのため、土居珈琲でも長きにわたって人気No.1の銘柄として、多くのファンに愛され続けています。
エルサルバドル・ラ・レフォルマ農園は、世界一のコーヒーを決める品評会「COE(カップ・オブ・エクセレンス)」で入賞した実績をもつ高級銘柄です。
オレンジのような爽やかさがありながら、口溶けのよいビターチョコレートのような味わいが印象的です。
このセットは、「土居珈琲を代表する2つの味わい」を一度に知ることができる贅沢なセットと言えます。
同店のブレンドコーヒーも十分においしいですが、シングルオリジンならではの「豆本来の個性的な味わい」も非常に魅力的です。
本当においしいコーヒー豆をお求めの方に、自信を持っておすすめできる逸品です。
詳しいレビューは「土居珈琲の人気銘柄セットを飲んだ正直な感想」をご覧ください。
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