ペーパードリップシステムを世界で初めて考案したドイツのコーヒー専業ブランド「メリタ」から、長年にわたるコーヒーへのこだわりを追究した新作ドリッパー「プレミアムフィルター 波佐見焼」が2021年4月5日(月)より発売しています。
メリタ「プレミアムフィルター波佐見焼」
メリタがラインナップするコーヒーフィルターのなかでも「傑作」と呼ばれている「プレミアムフィルター 波佐見焼」。
1908年の創立以来、「安定した味わいのコーヒードリップ」にこだわってきたメリタですが、新作ドリッパーのプレミアムフィルターは抽出における自由度を重視した一品となっているようです。
今回のプレミアムフィルターで目指したのは、これまでのメリタにはないフィルターとのことで、それを形にしたのが波佐見焼。
陶器フィルター、アロマフィルターといった今までのメリタのドリッパーは、一つ穴抽出のおかげで抽出時間がコントロールされており、誰でも簡単に安定した味わいのコーヒーを淹れることができました。
今回のプレミアムフィルターでは、抽出時間を調整しやすくして味わいの自由度を高めた。
ただ、フィルター製造が難しく、それを突破するために波佐見焼を採用したそうです。
開発にあたり、特に難しかった点が2つあったそうで、ひとつはフィルター下部にある“穴”。
もうひとつはフィルター内部の溝「リブ」だったそう。
プレミアムフィルターの下部にある穴は、抽出中のコーヒー液を確認するために作られています。
また、バリスタにとって自由度の高いフィルターを作るためにリブの精度の高さにこだわったとのこと。
それを陶磁器で再現するには高い技術が要求され、これまでは難しいとされてきたが、2つの課題をすべて解決できたのが波佐見焼だったそうです。
わずかに大きく設計されたドリッパーのサイズがもたらすのは「湯の注ぎやすさ」。
バリスタ自らが意図する抽出スピードに忠実に応える内側のディープリブが、プレミアムフィルターの特徴のひとつ。
2000年に登場したメリタのアロマフィルターと比較すると、わずかにリブの角度が鋭くなっているように見受けられます。
また、リブの形状もアロマフィルターとは大きく異なることが分かります。
アロマフィルターもプレミアムフィルターも、メリタ独自の「1つ穴方式」はそのままですが、穴の位置はドリッパー底部に戻りました。
個人的には、ドリッパーの途中に穴が開いている構造は好きだった(雑味が落ちない、味がすっきりする、スペシャルティコーヒーの輪郭が出る)のですが、プレミアムフィルターは穴の位置が底部になっています。
メリタのアロマフィルターは穴がドリッパー底部の途中に空いています。
▲そのため、最後までコーヒー液をサーバーに落とし切っても雑味が入らない構造になっています。
さらにアロマフィルターは小さな一つ穴なので、注湯のスピードに関係なく一定の速度で抽出することが可能。
これによって、正確な時間で抽出することが可能。
メリタの1つ穴ドリッパーは、コーヒー豆の量とお湯の温度は淹れる人の好みで調整し、湯量と時間はメリタのフィルターがコントロールするシステムになっています。
これで毎回、変わらない安定した味わいのおいしいコーヒーを淹れることができるのですが、プレミアムフィルターは自由度の高い淹れ方を愉しめるそう。
アロマフィルターや、現在メインで使っている三洋産業CAFECスリーフォードリッパーなどとコーヒーの味の違いを比較して、レビューしてみたいと思います。
ちなみに、プレミアムフィルターを購入すると、メリタのロゴ入り受け皿とメジャースプーンがついてくる。
メジャースプーンはほとんどのドリッパーに付属していますが、受け皿が付属するドリッパーはあまり見かけないかも知れません。
メリタのロゴ入り受け皿は、コーヒー抽出後にフィルターを置く際に使用することができます。
コーヒーが染みることでロゴが浮き出る作りになっていて、こういう細かい遊びがある点も素敵ですね。
フィルターペーパーはメリタの1×2を使用可能です。