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タイのコーヒーの特徴、おすすめ豆7選をタイ在住ライターが紹介!

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タイのコーヒーの特徴、おすすめ豆7選をタイ在住ライターが紹介!

タイのコーヒーの特徴、おすすめ豆7選をタイ在住ライターが紹介!

上の図は「コーヒーベルト」と呼ばれるもの。このベルトの中にある地域は、コーヒー栽培に適しているといわれています。

タイもこのベルトの中に入っており、コーヒー栽培には絶好の場所。

現在、アジア圏内でインドネシア、ベトナムに次いで3番目にコーヒー豆の生産量が多い国です。

今回はタイ在住ライター&Coffee Loverの私が、タイのコーヒー豆の特徴を解説しながら、日本で購入できるタイ産のおすすめコーヒー豆も紹介します。


タイのコーヒーの特徴、おすすめ豆7選をタイ在住ライターが紹介!この記事を書いた人 あゆくま

タイ在住20年以上。2007年からタイ北部でカフェを10年間営み、タイのコーヒー文化の発展をリアルタイムで体感する。現在はタイと日本を往復しながらタイ語翻訳者、Web・取材ライターとして活動中。


 

 

タイ産コーヒーの特徴

まずは、タイで生産されるコーヒー豆の種類と、味や香りの特徴を解説します。

タイではロブスタ種、アラビカ種の2種類が生産されている

タイのコーヒーの特徴、おすすめ豆7選をタイ在住ライターが紹介!

タイで栽培、生産されているコーヒー豆の品種はロブスタ種、アラビカ種の2種類です。

国内では年間で30,000トン*(ロブスタ種が21,000トン、アラビカ種が9,000トン)生産されています。

(*引用:タイ大使館農務担当官事務所データ

ロブスタ種

比較的生育のしやすく病害虫にも強いロブスタ種は、高温多湿の南部地方を中心に栽培されています。

海外にも輸出されていますが主に国内で消費されており、その独特の強い風味や苦味により缶コーヒーやインスタントコーヒーなどの加工品によく使われています。

アラビカ種

タイのアラビカ種は、標高1250m以上ある山岳地帯が多く比較的気候の涼しい北部地方で栽培されています。

かつて米ととうもろこし栽培を中心としていた農家も今は多くがアラビカ種のコーヒー豆栽培に替え、手摘みで丁寧な栽培をしています。

アラビカ種は焙煎用の豆で出荷されることが多く、海外にも多く輸出されています。

 

タイ産コーヒーの味わいと香りの特徴

タイのコーヒーの特徴、おすすめ豆7選をタイ在住ライターが紹介!

タイのコーヒー豆ロブスタ種はそのままで飲むには苦味が強い品種として知られています。

浅煎りだと麦のような味がし、深煎りだと濃くなり過ぎて渋みが出てしまいます。

ロブスタ種の飲み方はミルクや砂糖を入れるのが一般的ですが、販売店によってはアラビカ種にロブスタ種を少しブレンドすることで、アクセントとして使うこともあります。

一方、タイのアラビカ種は品の良い香りとスパイシーさが特徴です。

また、フルーティな香りもタイらしさの一つです。アラビカ種は元々雑味が少なく繊細なので、各農家のその年の気候や精製の仕方などで味も微妙に変わってきます。

アラビカ種の場合は、その変化も楽しめると一層味わいが深まります。

 

タイでは豆の等級やグレードは定められていない

タイのコーヒーの特徴、おすすめ豆7選をタイ在住ライターが紹介!

タイには、海外のようなコーヒー専門の等級やグレードは定められていません。

しかし近年は、タイ製品の品質認証を定める制度「GI(Geographical Indication)」(2004年タイ知的財産局告示)により、コーヒー豆も国単位での品質保証がされるようになってきました。

このシンボルがあることで、その地域に根ざした生産者として認められ他の地域の製品と区別ができるので、消費者の誤解を防ぐ役割にもなっています。

タイのコーヒーの特徴、おすすめ豆7選をタイ在住ライターが紹介!

タイ国政府観光庁公式サイトより

2020年の時点で70県75のGI製品が登録されており、コーヒー豆は全国で7品目登録されています。

商品名 生産地 品種 特徴
ドイトゥンコーヒー 北部チェンライ県 アラビカ種 タイ・ミャンマー・ラオスの国境をまたぐ山岳地帯で栽培。
全体にまろやかで爽やかな酸味
ドイチャンコーヒー 北部チェンライ県 アラビカ種 香り、甘味、苦味がそれぞれ主張し過ぎず
絶妙なバランス
テープサデット 北部チェンマイ県 アラビカ種 森林と茶畑と一緒に植えられているので、
独特の風味と香りがある
カフェドンマファイ 東北部
ナコーンラーチャシーマー県
アラビカ種 標高400-700メートルの雨の多い山地で栽培。
まろやかな味で豊かな香りでカフェイン1%
ワンナムキアオ
(グリンナリーコーヒーオゾン)
東北部
ナコーンラーチャシーマー県
アラビカ種
ロブスタ種
大きな湖と山に囲まれた空気のおいしい地域で栽培
ムアンクラビコーヒー 南部ムアンクラビ県 ロブスタ種 肥沃度の高い平野と丘の中腹の平野で栽培。
苦く、強めの味が独特
カオタルコーヒー 南部チュンポーン県 ロブスタ種 高地で栽培されるアラビカ種に比べて深みのある味わい。
味が濃いのでミルクを入れて飲むと良い

 

タイでは主に乾燥式(ナチュラルドライ)でコーヒー豆を精製

タイのコーヒーの特徴、おすすめ豆7選をタイ在住ライターが紹介!

タイの農家では主に乾燥式(ナチュラルドライ)でコーヒー豆の精製を行います。

収穫時期は雨季を過ぎた11−12月頃。赤く色づいたコーヒーチェリーを一家総出で毎日丁寧に手摘みし、天日で乾燥、脱穀というシンプルな流れが主流です。

ちなみに近年は山岳民族の若者たちが実家に戻り、家業を手伝う姿がよく見られます。

好奇心旺盛な若者世代が、あえて手間のかかるハニープロセスなど、こだわりの手法に挑戦しては情報交換をしています。

基本の技法を大切にしながら新しい風を取り入れていく。まさに「サスティナビリティ(持続可能)」な社会が育まれています。

 

タイのおすすめコーヒー豆7選

では早速、実際に飲んでみたい!という方のために私のおすすめのタイ産コーヒー豆を7選、紹介します。

日本国内で入手できるコーヒー豆を選びました。

1. アカアマコーヒー|タイ国内でも評価の高いコーヒー豆

タイのコーヒーの特徴、おすすめ豆7選をタイ在住ライターが紹介!

価格 1,680円
内容量 200g
100g単価 840円
1杯単価(10g単価) 84円
豆の産地 タイ北部チェンライ県
焙煎度合い 浅煎り
精製方法 乾燥式(ナチュラルドライ)
豆の品種 アラビカ種(ティピカ種5:カチモール種5)

山岳民族アカ族の農園で完全無農薬、手摘みで収穫されたアカアマのコーヒー豆。2019年には日本の神楽坂に日本支店がオープン。農民としっかり連携を保ち常に発展し続ける事業に目が離せません。

紹介しているポラマイは、アカアマらしい香り高い1品。オレンジピールのような爽やかな酸味が特徴の浅煎りコーヒーです。

タイのコーヒーの特徴、おすすめ豆7選をタイ在住ライターが紹介!

アカアマコーヒー Ponlamai (浅煎り) 200g

公式サイトで詳細を見る

 

2. NACHA COFFEE(ナシャコーヒー) |原生林の自生コーヒー豆

タイのコーヒーの特徴、おすすめ豆7選をタイ在住ライターが紹介!

価格 1,404円
内容量 200g
100g単価 702円
1杯単価(10g単価) 70円
豆の産地 タイ北部チェンマイ県
焙煎度合い 中深煎り
精製方法 乾燥式(ナチュラルドライ)
豆の品種 アラビカ種(ティピカ種5:カチモール種5)

タイ北部の標高1200メートルの高地、原生林に自生していたアラビカ種の中のティピカ種と渋みを抑えフルーティな香りを保つカチモール種を5対5で配合。

深煎りせずとも香りが強く、酸味と苦みのバランスがありしっかりとした味わいがあります。2007年にアジアNo.1(SCAA認定)に選ばれたスペシャルティコーヒーです。

 

3. タイのなまけ者コーヒー|カレン族の村から届くほっとする味わい

タイのコーヒーの特徴、おすすめ豆7選をタイ在住ライターが紹介!

価格 972円
内容量 150g
100g単価 648円
1杯単価 65円
豆の産地 タイ北部チェンマイ県
焙煎度合い 中煎り
精製方法 水洗式(ウォッシュド)
豆の品種 アラビカ種

昔ながらの伝統を守りながら、自給自足を中心とした暮らしを営む山岳民族カレン族。森の木々と農作物を共生させながら丁寧に育てられたコーヒー豆が日本のOnline Shopで日本に届けられています。

スパイシーながらも黒糖のようにほっとする甘みが特徴。シナモンフレーバーのおやつとの相性が抜群です。

タイのコーヒーの特徴、おすすめ豆7選をタイ在住ライターが紹介!

タイのなまけ者コーヒー(中煎り) 150g

公式サイトで詳細を見る

 

4. 福豆珈琲|ナッツのような味わいのコーヒー豆

タイのコーヒーの特徴、おすすめ豆7選をタイ在住ライターが紹介!

価格 2,000円
内容量 200g (100gx2)
100g単価 1,000円
1杯単価 100円
豆の産地 タイ北部チェンライ県
焙煎度合い 中深煎り
精製方法 水洗式(ウォッシュド)
豆の品種 アラビカ種

天空に臨む農園、タイ北部のアボンゾ農園で生産される無農薬のコーヒー豆。

深みのある味わいの中にハーブのような香りと、ウォールナッツのようなカラッとした甘みが感じられます。

 

5. ウミノネコーヒー焙煎所|顔の見えるスペシャルティコーヒー

タイのコーヒーの特徴、おすすめ豆7選をタイ在住ライターが紹介!

価格 1,850円
内容量 200g
100g単価 925円
1杯単価 93円
豆の産地 タイ北部チェンライ県
焙煎度合い 中煎り
精製方法 水洗式(ウォッシュド)
豆の品種 アラビカ種(SL28、カトゥーラ、カチモール種)

生産者の顔が見える素材へのこだわりを持つウミノネ焙煎所。タイのロイヤル・プロジェクトの一環として植えられた”ChiangMai”(SL28、カトゥーラ、カチモールの3種を交配して作られたローカル品種)をハイローストで丁寧に焙煎し7日以内に届けてくれます。

クリーンで伸びやかな酸味が特徴です。

 

6. ドイチャンコーヒー|ウサミ農園のしっかり濃厚なコーヒー豆

タイのコーヒーの特徴、おすすめ豆7選をタイ在住ライターが紹介!

価格 1,000円
内容量 200g
100g単価 500円
1杯単価 50円
豆の産地 タイ北部チェンライ県
焙煎度合い 深煎り
精製方法 水洗式(ウォッシュド)・乾燥式(ドライ)
豆の品種 アラビカ種(カチモール種)

標高1500メートルの高山ドイチャン村にあるウサミ農園産のコーヒー豆。カカオ系のアロマに加え酸味が特徴的です。ボディはしっかり、濃厚な余韻が持続します。タイ料理のような辛い料理とのマッチングは抜群。

コンデンスミルクなどを入れてたっぷり甘くしても美味しく飲めます。

 

7. ブルームーン|至極透明な味わいの銀河コーヒー

タイのコーヒーの特徴、おすすめ豆7選をタイ在住ライターが紹介!

価格 1,280円
内容量 150g
100g単価 853円
1杯単価 85円
豆の産地 タイ北部チェンライ県
焙煎度合い 中煎り
精製方法 水洗式(ウォッシュド)
豆の品種 アラビカ種

チェンライの深く険しい山岳農園で育成されるコーヒー豆。ミネラル豊富な水源と土壌によって、自然の栄養素をたっぷりと含んでいます。

この地区の農園で収穫される甘味が特徴のイエローチェリーと、完熟レッドチェリーの両方を合わせ、透明ながらに深みのある味わいを再現。飲みやすく、優しい味なので初心者の方にもおすすめです。

 

タイのおすすめコーヒー豆7選 比較一覧まとめ

タイのおすすめコーヒー豆7選を表にまとめます。

商品名 内容量 値段 1杯単価 味の特徴 購入先
AKHA AMA COFFEE
(アカアマコーヒー)
200g 1,680円 84円 オレンジピールのような
爽やかな酸味
公式サイト
NACHA COFFEE
(ナシャコーヒー)
200g 1,404円 70円 香りが強く、酸味と苦みのバランスが良い。
しっかりとした味わい
Amazon
楽天
Yahoo
タイのなまけ者
コーヒー
150g 972円 65円 スパイシーながらも
黒糖のようにほっとする甘み
公式サイト
福豆珈琲 200g (100gx2) 2,000円 100円 ハーブの香りとウォールナッツのような
カラッとした甘みがある
Amazon
楽天
Yahoo
ウミノネコーヒー
焙煎所
200g 1,850円 93円 クリーンで伸びやかな酸味。
後味に出てくるカカオの余韻が印象的
Amazon
楽天
Yahoo
ウサミ農園
ドイチャンコーヒー
200g 1,000円 50円 カカオ系のアロマに加え酸味が特徴的。
ボディもしっかり濃厚
Amazon
楽天
Yahoo
銀河コーヒー
ブルームーン
250g 1,760円 70円 ほんのりした苦味と酸味に甘さが絡む。
スッキリと飲みやすい
Amazon
楽天
Yahoo

 

タイのコーヒー栽培の歴史

タイのコーヒーの特徴、おすすめ豆7選をタイ在住ライターが紹介!

それでは最後に、タイ産コーヒー豆の歴史について解説します。

思えば、私がタイに来たばかりの約20年前。タイの街には「カフェ」と名の付く店は全くありませんでした。

しかし今では都会郊外かかわらず、タイ国内どこでもおしゃれなカフェが立ち並んでいます。

なぜ、これ程までにタイにコーヒーが受け入れられたのか、探ってみましょう。

 

タイのコーヒー豆の起源

かつて植民地だったベトナムやインドネシアに比べ、タイのコーヒーの歴史は浅いといわれています。

タイに初めてコーヒー豆の苗木が持ち込まれたのは、今から約200年前のアユタヤ王朝時代。

王宮に植えられる目的でインドネシアから運ばれたことが始まりでした。

その頃から度々オランダやイギリスの商人によって苗木が持ち込まれ、コーヒー栽培は南部を中心に次第に普及し始めます。

はじめは簡単に作れるロブスタ種の栽培が主でしたが、その歴史を大きく変えたのがラマ9世(プミポン前国王)でした。

 

タイのロイヤル・プロジェクト

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山岳民族への救済

時は1960年代、タイの北部ラオスとミャンマーとの国境「ゴールデン・トライアングル」では、山岳民族によるケシ栽培が盛んに行われていました。

ケシを育てるには太陽の光を必要とします。そのため木は伐採され、また畑も焼かれていたので森林と土は極限まで弱っていました。

当時ケシの栽培は麻薬の原料になるので違法でしたが、地域住民は貧困のため密造せざるを得ませんでした。同時に麻薬による住民の健康被害も深刻になっていきました。

1969年、この問題を撲滅しようとラーマ9世が自ら現地を訪問。直後に国をあげての「ロイヤル・プロジェクト」が発足されます。

そこから本格的な山岳民族への救済活動と共に、コーヒー栽培の普及が始まったのでした。

 

コーヒー栽培の本格化

まず、ラマ9世は当時盛んだった焼畑農業をやめさせ、山岳民族が自立できるようアラビカ種の栽培を広めることからスタートをしました。

年月をかけて少しずつ森林を取り戻し、インフラを整備。はじめは半信半疑だった農民たちも、年月を追うごとにこのプロジェクトの成果を信じるようになっていきました。

インフラは整備されると、住民の暮らしも徐々に豊かになっていきます。

多くのアラビカ種のコーヒー豆が街に降りて行き、カフェは増加していきました。

 

タイのコーヒー文化と今

現在、タイ国内には8000店以上ものコーヒーショップが存在しています。**

タイ人のコーヒー飲量は一人当たり平均で約300杯/年間。日本人の平均が約400杯/年間なのでその消費量は、今にも追いつく勢いです。

山岳民族だけでなく今やタイの国民全体を支えている、コーヒー文化。そんなタイの歴史やストーリーに思いを馳せて飲む一杯も、また格別かも知れません。

(**引用:Food Intelligence Center Thailandデータ)

タイのコーヒーの特徴、おすすめ豆7選をタイ在住ライターが紹介!

 

【豆知識】タイで「コーヒー」は禁句

タイのコーヒーの特徴、おすすめ豆7選をタイ在住ライターが紹介!

日本語の「コーヒー」、実はこれはタイでは禁句ワードです。

日本人の「コーヒー」の発音は、タイでいう性的な侮辱用語に聞こえてしまうからです。

タイ語のコーヒーの発音は、ガフェー(กาแฟ)。コーヒーショップ(カフェ)も同じように「ガフェー」と呼ぶので覚えやすいですね。

それから、この言葉も知っていると便利です。

  • ワーンノーイ(หวานน้อย)=甘さ控えめ
  • マイワーンルーイ(ไม่หวานเลย)=全く甘くしないで

特に屋台ではとても甘い飲み物が出てくることがあります。タイで食べ歩きの時などにぜひ使ってみてください。

 

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