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(@yamaguchicoffee)
今回は、wabisukeというお店のブレンドコーヒー「旅のヒト」を飲んだ正直な感想を述べます。
栃木県大田原市に店舗を構えるwabisukeは、自家水洗焙煎コーヒーを提供する数少ないスペシャルティーコーヒー専門店。
世の中にほとんど認識されていない「泥味のしないクリアなコーヒー」の味が楽しめるということで、今回注文してみました。
コーヒー生豆を洗うとコクが無くなる、味が薄くなる等、生豆を洗うことには賛否がありますが、僕は肯定派です。
同じコーヒー豆でも抽出器具によって味が変わるため、一般的に使われているコーヒー器具を交えてレビューしています。
- ペーパードリップ(三洋産業cafecスリーフォー + アバカフィルター)
- フレンチプレス(HARIOカフェプレス)
- ネルドリップ(山形コフィアの特製ネル)
目次
コーヒー豆通販レビュー|旅のヒト
wabisukeのコーヒー豆「旅のヒト」は、公式ホームページで次のように紹介されています。
当店ブレンド人気№1。
コクと甘い余韻を重視したどなたにも受け入れられやすいブレンドです。
店主が自分で飲みたくて最初に完成したブレンドです…。
-Basics blend-
wabisukeのオリジナルブレンドでも先ずはコチラのベーシックブレンドから試して頂くと入りやすいと思います。なるべく酸味も少なめにはなっております。(鳥ノヒトは酸味系です)
値段・容量
100g 700円(税込)
コーヒー豆の状態
コーヒー豆をパッケージから開封すると、粒がきれいに均一に揃っていて焼きムラも見られません。
甘い香りが漂っていて「早く飲みたい」という衝動に駆られます。
焙煎度合い
※焙煎度合いについて、こちらで説明しています。
コーヒー豆のローストや焙煎度合い・焙煎方式ごとの味の違いを解説
コーヒー豆の種類
ブラジル・タンザニア他
コーヒー豆の種類ごとの味の違いは、こちらで説明しています。
コーヒー豆の種類や味の違い|お気に入りの豆を探すたった1つのコツ
wabisuke 旅のヒトを5段階評価
ペーパードリップ、フレンチプレス、ネルドリップ等で抽出
ペーパードリップ、フレンチプレス、ネルドリップ3つの抽出方法において、一般的に使われているポピュラーな器具も用意し、その中から2つの飲み方でレビューします。
【抽出環境】
- 1杯あたりに使う豆:15g
- お湯の量:150cc
- お湯の温度:85℃
- 蒸らし時間:60秒
- 使うコーヒーポット:月兎印ホーローポット
ペーパードリップ
wabisukeの旅のヒトをペーパードリップして飲むと、黒蜜を溶かしたような甘み、かすかな苦味と酸味が重なって、コク深い味わいに感じられる。
苦味はほとんど感じられず、舌の上ですっと消えていく爽やかな酸味と、濃厚な甘みが堪能できる。
ここ最近飲んだコーヒーの中でも特にクオリティが高い一品。
そして、ブルーマウンテンを彷彿とさせる透明感のあるアフターテイストが秀逸。
ブルーマウンテンのようなスッキリ感がありながら、ほどよい重量感もあり、コクも甘みも楽しめる。
コーヒーの良いところだけを集めたような一杯だ。
wabisukeのコーヒーを普段コーヒーを飲まない人に飲ませたのだが「これはコーヒーっぽくない」という感想が返ってきた。
一般的に普及しているコーヒーとは一線を画す透明感があり、お水で口をリフレッシュしたいと思わないのだ。
それほどに何杯でも飲める味わいで「クドイ」と感じたり「しつこい」と感じることがない。
これはぜひネルドリップで飲んでみたい。
ネルドリップ
wabisuke旅のヒトをネルドリップで飲むと、透明感のあるクリアな旨みと、舌の上ですっと消えていく爽やかな甘い酸が感じられる。
「甘酸っぱい」ではなく「甘い酸」と表現しているのは、酸っぱさがないから。
「甘酢っぱい」という文字面だけをみると唾液が出てくる人もいるだろうから、敢えてこういう言い回しをしている。
苦味、雑味がなく「透き通るような味わい」のお手本のようなコーヒー。
やはり、ブルーマウンテンを思わせる透明感で、これが100g700円というお手ごろプライスで購入できるのは素晴らしい。
昭和の喫茶店でよくブルーマウンテンを飲んでいた僕の親戚にもプレゼントしたいと思った。
ただ、苦味や雑味がないので人によっては薄い、コクがないと感じるかも知れない。
だから、このコーヒーはクリアな味わいで飲みやすいコーヒーが好きな人に飲んで欲しい。
豆18gでペーパードリップ
使うコーヒー豆の量だけを18gに変えて150ml抽出してみた。
結局、味が濃い薄いってコーヒー豆の量を調節すればどうにでもなる。
だから、仮に生豆を水洗いして味が薄くなるのなら、通常よりも多くの豆を使ってみたら良いのでは?
そう思って再度抽出してみた。
すると、マンダリンオレンジのような芳しいフルーツ香が鼻腔を抜けていく。
15g150ml抽出時と香りが全く違う。個人的には今回の方が好み。
一口飲むと、かすかな甘い酸がスッと入ってきて、すぐに消えていく。
一度消えたはずの甘い酸が徐々にフェードインして、長い余韻になる。
豆の量を増やしたことで、より甘い酸は強くなるも、舌に雑味が一切残らない。
これだけ濃厚なコーヒーを淹れても、お水で口をゆすぎたいと思わないのだ。
このコーヒーは、コーヒーだけで味わいたい。
コーヒーブレイクで高級チョコレートとのマリアージュを楽しもうかな、なんて洒落たことを一瞬考えたが、一口飲んだらそんなこと忘れてしまった。
この不思議なコーヒーの味わいをどう表現すれば良いのか、どんな言葉が適当なのかを考えているうちにコーヒーを飲み干してしまっていた。
僕はコーヒーもチョコレートも好きだが、チョコレートの甘ったるさを誤魔化すためのコーヒーとして、このコーヒーを選びたくない。
このコーヒーは、コーヒーだけで味わいたい。
wabisukeの店舗情報
所在地:栃木県大田原市本町1-2691
電話番号:050-3579-0221
営業時間:通常10:00~18:00
定休日:月曜、火曜日
※年末年始、夏季休暇、イベント出店による休業などは公式ホームページ内のブログにてお知らせ。