200gで32,400円という値段の超高級コーヒーを飲んだり、おいしいコーヒーを飲むために焙煎(ばいせん。生豆を焼くこと)も行うコーヒーブロガー山口が、カルディコーヒーファームで販売されている人気ナンバー2のコーヒー豆「スペシャルブレンド」を飲んでみた。
前回は、カルディコーヒーファームで一番人気のコーヒー豆「マイルドカルディ」を飲んでみたが、とにかく強烈な酸味が僕の味覚を支配し、苦味や甘み、旨みなどが一切感じられなかった。※レビューはこちら
またハンドドリップの際もコーヒー粉がまったく膨らまなかった(コーヒー豆の鮮度が悪い証拠)
今回の「スペシャルブレンド」もタイトルにあるとおり、おすすめできないコーヒー豆なのだが、マイルドカルディと同様に豆の鮮度が悪いうえ、旨みやコクがほとんど感じられなかった。
そんなカルディ人気ナンバー2のコーヒー豆「スペシャルブレンド」をおすすめしない理由を、もっと詳しく正直に述べていく。
カルディのコーヒー豆「スペシャルブレンド」とは
カルディのコーヒー豆「スペシャルブレンド」とは、「しっかりとした飲みごたえと、酸味と苦味を持ち味とした深みのあるブレンドコーヒー」と公式サイトで説明されている。
パッケージから豆を取り出して一粒一粒の状態を確認していく。割れたり欠けたりの豆は目立たないが、マイルドカルディと同様に焙煎ムラ(焼きムラ)が目立つ。
この状態では淹れるたびに味の違うコーヒーができるだろう。
▲色が違う「焙煎ムラ」の豆は、本当は取り除いたほうが味が安定するが、マイルドカルディと同様に膨大な時間を費やすことになろう。取り除くべき豆があまりに多すぎる。
スペシャルブレンドの値段(税込)
507円
※100gあたりの値段は254円
スペシャルブレンドの容量
200g
スペシャルブレンドの生産地
ブラジル、コロンビア、他
スペシャルブレンドの焙煎度合い
ミディアムロースト~ハイロースト(浅煎り~中煎り)
スペシャルブレンドの風味を5段階でみる
「スペシャルブレンド」を様々な方法で飲み比べ
今回は、まずペーパードリップの定番であるハリオV60で抽出して飲んだあと、ネルドリップや塩を加えて飲んでみた。
抽出環境
- 豆の挽き具合:
- やや細挽き(カリタ・ニューカットミル:ダイヤル2にセット)
- 豆と湯の量:
- 16g 160cc
- お湯の温度:
- 85℃
- その他コーヒー器具:
- タカヒロ製コーヒードリップポット雫 0.9L
HARIO(ハリオ)V60ドリッパーで抽出
Kalitaニューカットミルで細挽きにしたカルディで人気ナンバー2のコーヒー豆「スペシャルブレンド」を、ハリオV60ドリッパーにセットし、お湯を静かに注ぐとコーヒー粉はベチャっと広がる。
鮮度のいい豆であればドーム状に膨らむが、今回の豆もマイルドカルディに続き、鮮度がよろしくない。
また、湯とコーヒー粉が触れても香りがあまり立たず。
さっそく一口飲んでみると、酸っぱい。非常に酸っぱい。「またこの味か・・・」と愕然としてしまう。
人気ナンバー1のマイルドカルディに続き、レモン汁を飲んでいるかのような強烈な酸味が僕の味覚を支配する。
酸味が強すぎるので、苦味がほとんど感じられない。当然、甘みや旨味もない。
また後味も、雑味を含んだ嫌な余韻ばかりが口に残り、あまり気分良く飲めるコーヒーではない。
豆本来の奥深い味なども一切ないため満足感が全く得られない。
この酸味をどうにかして少し抑えたいので、次はマルタ製ネルフィルターを用いたネルドリップを行ってみる。
HARIO(ハリオ)ウッドネック ネルドリッパーで抽出(マルタ製ネルフィルター)
カルディで人気ナンバー2のコーヒー豆「スペシャルブレンド」を、マルタ製ネルフィルターを使って抽出して飲んでみると、ハリオV60ドリッパーで淹れた時よりも濃厚でなめらかな舌触りになるも、味そのものに大きな変化はなく、やはり酸味が強い。
マルタ製ネルフィルターを以ってしても、旨味や甘みは抽出されず、美味しいコーヒーには仕上がらない。
前回飲んだマイルドカルディと同じく、焙煎から日にちが経ちすぎていることから豆が酸化しているので、コーヒー器具の力で酸味を和らげるのは難しそうだ。
コーヒーの酸味を抑える方法の一つとして、塩を少し加えるのは有名だ。
再度、ハリオV60ドリッパーで抽出してみて、コーヒーに塩をひとつまみ入れて飲んでみる。
塩をひとつまみ加えて飲んでみた
カルディで人気ナンバー2のコーヒー豆「スペシャルブレンド」に、塩をひとつまみ加えて飲んでみると、酸味は大きく和らぎ、ややコクが感じられる一杯になった。
この検証で、酸味の強いコーヒーに塩を加える方法が有効だということは分かったが、個人的にはこのスペシャルブレンドをリピートする理由は特に見つからなかった。
まとめ
さて、今回はカルディで人気ナンバー2のコーヒー豆が「スペシャルブレンド」を3つの方法で飲んでみたが、とにかく強烈な酸味が際立ったコーヒー豆だった。酸っぱいコーヒーが苦手なら、一発でコーヒーが嫌いになるだろう味わい。
カルディコーヒーファームの公式サイトに記されているような「しっかりとした飲みごたえ」は、個人的に全く感じなかった。
また、「酸味と苦味を持ち味とした深みのあるブレンドコーヒー」とあった。酸味はともかく苦味はほとんど、深みは全く感じなかった。
塩を加えて飲めば酸味は和らぐが、そこまでして飲みたいような「魅力」は特にない。
「スペシャルブレンド」の値段は100gあたり254円と安いが、あと190円プラスしてドトールのコーヒー豆を僕は選びたい。
しかし、同じお金を払うなら、もっと感動するようなおいしいコーヒーを味わってほしい。カルディのコーヒー豆に比べれば値段は少々するが、10倍は満足感が違うはずだ。
優れた焙煎技術でローストされ、豆の品質が本当に高いコーヒーは、ドリップした時にお部屋に広がる香りの良さも全然違い、口に含んだ時の幸福感は言葉にできない。
僕が今まで飲んできて、自信を持っておすすめできるコーヒー豆は別記事にランキング形式でまとめたので、おいしいコーヒー豆選びの参考にしてもらえるとうれしい。
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