イタリア南部のエスプレッソの味を楽しめるキンボ(KIMBO)のコーヒーは「濃厚さ」が特徴です。
風味のあるアラビカ種と、パンチの効いた味のロブスタ種を絶妙なバランスでブレンドしていて、コクが強く雑味が少ないです。
この記事では、KIMBOの特徴と実際に飲んだおすすめのコーヒーを紹介します。
【76種類を飲み比べ】Amazon、楽天などのコーヒー豆を飲んで比較してみた
Amazonや楽天、有名ブランドなどのコーヒー豆76種類を実際に飲み比べました。
全部紹介すると長くなるので上位20商品を抜粋して紹介しています。
▼ランキング結果を見る
タップできる目次
キンボ(KIMBO)とは
KIMBO(キンボ)は、コーヒー加工販売を行うカフェ ド ブラジル社(Café do Brasil SpA)が展開するブランドです。
カフェ ド ブラジル社は、イタリアのナポリに本社を置き、イタリアではコーヒー豆の小売り市場で2位、10%のシェアを占める有名ブランドです。
本場ナポリの伝統の味を継承したエスプレッソのブランドとしてイタリア国外でも愛されていて、キンボのコーヒーの売り上げの15%は欧米を中心とした世界に輸出されています。
キンボコーヒーの3つの特徴
イタリア南部のエスプレッソの味を楽しめるキンボのコーヒーは「濃厚さ」が特徴です。
また、キンボには次の3つの特徴があります。
- エスプレッソの本場イタリアの味を再現
- アラビカ種とロブスタ種をブレンド
- バイヤーが直接産地に行ってコーヒー生豆を買い付ける
順番に解説します。
1.エスプレッソの本場イタリアの味を再現
キンボはエスプレッソの本場ナポリにおいて伝統的なエスプレッソ用コーヒー豆の製法を守り、本場の味を提供し続けています。
キンボは外食産業向けにも11種類のブレンドを展開していて、味わいと品質の確かさからバーやレストランでも多数採用されています。
2.アラビカ種とロブスタ種をブレンド
キンボのコーヒーは本場イタリアのエスプレッソの味を大切にしています。
伝統的なイタリア南部のエスプレッソは、アラビカ種とロブスタ種の豆をブレンドして使います。
アラビカ種は甘い香りや豊かな風味があり、ロブスタ種はクレマとパンチの効いた苦味があります。
それぞれの特徴が合わさって、南部のエスプレッソの味を生み出しています。
3.バイヤーが直接産地に行ってコーヒー生豆を買い付ける
キンボ(KIMBO)の豆のおいしさは、50年以上にわたり支持されています。
バイヤーは直接産地に出向いて、生豆のサンプルを厳選し、ナポリの研究開発室で検証したうえで買い付けが行われています。
コーヒーの生豆を運ぶのは、温度管理できる生鮮食品用のコンテナです。
ナポリに到着した豆は、メリトにあるキンボの工場に運ばれます。
工場には1日100~150トンもの大量の生豆が運び込まれ、最新の焙煎機と職人の感覚により、乾燥と焙煎が行われます。
キンボのおすすめコーヒー・エスプレッソ11選
初めてキンボのコーヒーを飲む人におすすめなのは、「キンボエクストリーム」か、ドリップコーヒーにも使える「キンボゴールド」がおすすめです。
ここから、筆者が実際に飲んだ感想を述べていきます。
キンボエクストリーム
価格 | 3,997円 |
内容量 | 1kg |
焙煎度合い | 深煎り |
産地 | ブラジル、コロンビア、インド、他 |
品種 | アラビカ種65%・ロブスタ種35% |
キンボエクストリームは、南米産アラビカ種とロブスタ種を絶妙なバランスでブレンドし、深煎りで力強く仕上げたコーヒーです。
エスプレッソを入れるのに最適な豆で、しっかりしたコクと柔らかな苦味がカフェラテやカプチーノのベースとしても優れています。
さらに「リストレット」という入れ方もおすすめです。
リストレットとは、コーヒー豆の量は同じでお湯を減らしたエスプレッソです。
エスプレッソより口当たりは濃厚になりますが、普通のエスプレッソより苦味が少なくなって飲みやすくなります。
キンボゴールド
価格 | 1,192円 |
内容量 | 250g |
焙煎度合い | 中煎り |
産地 | ブラジル、ペルー、他 |
品種 | アラビカ種100% |
イタリア北部のエスプレッソを再現したのが、「キンボゴールド」です。
キンボのコーヒーは重厚な味の商品が多いのですが、アラビカ種だけをブレンドしたキンボゴールドは、上品な香りと酸味、まろやかなコク、繊細な風味が特徴です。
また、キンボゴールドはドリップコーヒーに向いているので、エスプレッソだけでなくドリップコーヒーも飲む人におすすめです。
キンボナポレターノ
価格 | 1,302円 |
内容量 | 250g |
焙煎度合い | 深煎り |
産地 | ブラジル、インド、他 |
品種 | アラビカ種80%・ロブスタ種20% |
キンボナポレターノは、ナポリの昔ながらの製法を忠実に表現したコーヒーです。
アラビカ種80%にロブスタ種を20%ブレンドしていて、力強いボディと濃厚なコクが特徴です。
ダークチョコレートのような香りが豊かで、砂糖を加えるとチョコレートそのものを飲んでいるような濃厚さが感じられます。
苦味はマイルドで、かすかな酸味のアクセントを感じます。
イタリア南部の本格的なエスプレッソの味わいを試してみたい方におすすめです。
キンボインテンソ
価格 | 961円 |
内容量 | 250g |
焙煎度合い | 中煎り |
産地 | ブラジル、ベトナム、他 |
品種 | アラビカ種40%・ロブスタ種60% |
キンボインテンソは、ココアのような甘さと香ばしさの中に、スパイシーな風味とかすかな酸味が印象的な味わいです。
ロブスタ種が60%使用されており、パンチの効いたボディで、香りも濃厚です。
朝の目覚めの一杯に最適で、ブラックで飲むとキンボインテンソの力強さがダイレクトに味わえますが、ミルクやクリームを加えてもおいしく飲むことができます。
キンボプレミアム
価格 | 3,314円 |
内容量 | 1kg |
焙煎度合い | 深煎り |
産地 | ブラジル、インド、他 |
品種 | アラビカ種50%、ロブスタ種50% |
キンボプレミアムは、キンボナポレターノと同じく、ナポリの伝統的なエスプレッソが味わえるコーヒーです。
ロブスタ種の割合は50%ですが、キンボのコーヒーの中では、いちばん苦味と強いボディがあります。
香りが非常に豊かで、濃厚でなめらかなコクが特徴です。
香りの強いエスプレッソが好みの人、イタリア南部の本場の味わいを求める人におすすめです。
キンボトップフレーバー
価格 | 5,258円 |
内容量 | 1kg |
焙煎度合い | 中煎り |
産地 | ブラジル、コロンビア、他 |
品種 | アラビカ種100% |
キンボトップフレーバーは、クッキーのような香ばしい香り、干したプラムのような上品な酸味とキャラメルのような甘みが特徴です。
アラビカ種100%の豆を浅めに焙煎し、ナポリが位置するイタリア南部ではなく、ミラノなどイタリア北部で好まれる味わいを表現しています。
軽やかなエスプレッソを飲んでみたい人、苦味より酸味が好きな人におすすめです。
キンボエキストラクリーム
価格 | 3,192円 |
内容量 | 1kg |
焙煎度合い | 中煎り |
産地 | コロンビア、インド、ペルー、他 |
品種 | アラビカ種40%・ロブスタ種60% |
キンボエキストラクリームは、バランスの取れた繊細な香りが際立っていて、ほんのりとした甘みが感じられます。
クレマの層がきれいに出やすいのが特徴です。
味わいは、酸味が少なく苦味が強めですが、全体的にまろやかな味で飲みやすいコーヒーです。
カプチーノやラテなど、ミルクを使ったドリンクと相性が良いです。
キンボプレステージ
価格 | 3,255円 |
内容量 | 1kg |
焙煎度合い | 中煎り |
産地 | ブラジル、ペルー、インド、他 |
品種 | アラビカ種70%・ロブスタ種30% |
キンボプレステージは、複数のアラビカ種を中心にブレンドしていて、華やかなアロマ、なめらかな口当たり、深みのあるコクが特徴です。
ビスケットのような香ばしさと甘さが感じられ、ドライフルーツを思わせる酸味との調和も絶妙です。
後味にはキャラメルのような甘い香りの余韻が続きます。
苦いエスプレッソは好きじゃない人におすすめのコーヒーです。
キンボ有機豆フェアトレードオーガニック
価格 | 9,832円 |
内容量 | 1kg |
焙煎度合い | 浅煎り |
産地 | ニカラグラ、ペルー |
品種 | アラビカ種50%・ロブスタ種50% |
キンボ 有機豆フェアトレードオーガニックは、国際フェアトレード認証を受けたオーガニックコーヒーです。
浅煎りで花のような華やかな香りと上品な酸味を引き出してあり、アーモンドのような香ばしさと甘みも感じられます。
コクは軽めで、多くの人に飲みやすい「万人受けするコーヒー」です。
キンボデカフェ
価格 | 1,788円 |
内容量 | 250g |
焙煎度合い | 中煎り |
産地 | ブラジル、ペルー、他 |
品種 | アラビカ種、ロブスタ種 |
キンボデカフェは二酸化炭素を使用した方法でカフェインを除去したカフェインレスコーヒーです。
キンボデカフェは抽出の瞬間からドライフルーツを思わせる甘酸っぱい香りが漂い、飲み始めから後口の余韻まで甘さが続きます。
豆での販売はなく、極細挽きの粉のみの販売のため、マキネッタやマシンでカフェインレスのエスプレッソを入れたい人におすすめです。
キンボ カフェフレッド(アイスコーヒー)
価格 | 648円 |
内容量 | 1L |
焙煎度合い | 深煎り |
産地 | 記載なし |
品種 | 記載なし |
キンボカフェフレッドは日本国内で製造されたアイスコーヒーです。
一般的なアイスコーヒーの約2倍にあたる「1Lあたり80g」のコーヒー豆が使われています。
高温・高圧・短時間、少量のお湯による独自の抽出法で、濃厚ながらも不快な雑味がないのが特徴です。
本場イタリアの力強い旨味をアイスで味わいたい人におすすめです。
キンボのコーヒー・エスプレッソ全11商品一覧表
ここまで紹介したキンボのコーヒー・エスプレッソ全11商品を一覧表にまとめます。
商品名 | 味わい | 購入先 | 値段 内容量 品種 |
キンボ エクストリーム |
![]() |
Amazon 楽天 Yahoo |
3,997円 1kg アラビカ種65%・ロブスタ種35% |
キンボゴールド | ![]() |
Amazon 楽天 Yahoo |
1,192円 250g アラビカ種100% |
キンボ ナポレターノ |
![]() |
Amazon 楽天 Yahoo |
1,302円 250g アラビカ種80%・ロブスタ種20% |
キンボ インテンソ |
![]() |
Amazon 楽天 Yahoo |
961円 250g アラビカ種40%・ロブスタ種40% |
キンボ プレミアム |
![]() |
Amazon 楽天 Yahoo |
3,314円 1kg アラビカ種50%、ロブスタ種50% |
キンボ トップフレーバー |
![]() |
Amazon 楽天 Yahoo |
5,258円 1kg アラビカ種100% |
キンボ エキストラクリーム |
![]() |
Amazon 楽天 Yahoo |
3,192円 1kg アラビカ種40%・ロブスタ種60% |
キンボ プレステージ |
![]() |
Amazon 楽天 Yahoo |
3,255円 1kg アラビカ種70%・ロブスタ種30% |
キンボ有機豆 フェアトレード オーガニック |
![]() |
Amazon 楽天 Yahoo |
9,832円 1kg アラビカ種50%・ロブスタ種50% |
キンボデカフェ | ![]() |
Amazon 楽天 Yahoo |
1,788円 250g アラビカ種・ロブスタ種 |
キンボ カフェフレッド (アイスコーヒー) |
![]() |
Amazon 楽天 Yahoo |
648円 1L 記載なし |
キンボの味はカプセルコーヒーでも楽しめる!
キンボのコーヒーには、ネスプレッソやドルチェグストで使える「カプセルコーヒー」もあります。
カプセルコーヒーはまとめ買いがお得で、10カプセル入り×6箱なら4,000円程度で購入です。
1杯あたり70円以下で、他のネスプレッソ用のカプセルと比べても安い価格で本場のエスプレッソを楽しむことができます。
関連→【カプセル式コーヒーメーカー】おしゃれな人気マシンおすすめ13選!
キンボが生まれた「ナポリ」のコーヒー事情
他の地域よりも早くコーヒーが普及した
コーヒーがナポリの庶民に普及したのは他のヨーロッパの地域よりかなり早いといえます。
ヨーロッパで最初にコーヒーが伝わったのは、アフリカとの交易が盛んだったイタリア北部のベネチアです。
南部のナポリでは、1700年代半ばに社交場での飲み物としてコーヒーが浸透し、1800年代に近づくと知識人や芸術家が集う場所として街中にコーヒーハウスが出現しました。
ナポリにコーヒーメーカーとして誕生した背景
KIMBO(キンボ)の始まりは「ルビノ」という1軒のカフェでした。
父親が経営するカフェで仕事を手伝っていた兄弟は、1963年にコーヒー焙煎会社カフェ ド ブラジル社を設立しました。
その後、コーヒー産地を連想させる「キンボ(KIMBO)」というブランドを立ち上げました。
コーヒーを真空状態の缶に詰めて販売したことがヒットし、同社は1970年代に指数関数的な成長を遂げました。
コーヒーの鮮度を損なうことなく流通させることで、ナポリのエスプレッソの味わいをイタリア国内だけでなく欧米各国に知らしめたのです。
現在では食品缶詰でありふれた包装技術ですが、当時としては画期的でした。
1994年までにカフェ ド ブラジル社はイタリアで第2の焙煎会社となり、イタリア国内におけるエスプレッソの品質向上にも大きく貢献しました。
ナポリとエスプレッソの関係
エスプレッソが誕生したのは、ベネツィアでエスプレッソマシンが発明され、1906年のミラノ博覧会でマシンが披露されたことがきっかけです。
現在ナポリ市内には500~600軒のバールがあります。
ほとんどのお客は立ち飲みです。
出勤前、休憩時、昼食後など、1 日に3~4回バールに立ち寄ってエスプレッソを飲み、すぐ仕事に戻るのがナポリのスタイルです。
バールを利用しない人にとっても、自宅で入れる熱々のエスプレッソは、毎朝欠かせないものです。
各家庭には、小さなエスプレッソマシンかフレンチプレス、マキネッタなどがありますが、簡単に素早く抽出ができることが重要です。
クックマでコーヒーを淹れていた
クックマ(Cuccuma)は、ナポリの伝統的なコーヒー抽出器具です。
考案されたのはマキネッタの数十年前のことで、もともとの考案者はフランス人です。
上流階級の飲み物だったコーヒーが、ナポリ庶民に定着したのは、クックマのおかげです。
火にかけるだけの手軽な器具は価格も手ごろで、マキネッタの発明後も多くの家庭で使われていました。
1970年代ごろまでは、休日の朝、大型のクックマで家族みんなにコーヒーを入れる光景が一般的でした。
マキネッタのように水とコーヒーをセットして火にかけますが、下の段に入ったお湯が沸騰したらひっくり返し、コーヒー粉に直接お湯を通して抽出するという単純な仕組みです。
クックマには通常深煎りのコーヒーを使用し、ダークチョコを焦がしたような香りとしっかりした苦味が味わえます。
キンボのエスプレッソが好きな人におすすめの記事
エスプレッソ用コーヒー豆おすすめ20選|豆の選び方を専門家が解説
デロンギのコーヒー豆おすすめ7選!エスプレッソマシンに合う豆も紹介
家庭用エスプレッソマシンおすすめ人気ランキング【20機種を徹底比較】
エスプレッソグラインダーおすすめ20選!業務用・家庭用の安いミル・小型もまとめて紹介
エスプレッソの飲み方・作り方をイタリアの元バリスタが解説|ドリップコーヒーとの違いも
76種類のコーヒー豆を飲み比べてみた【ランキング一覧表】
Amazonや楽天、有名ブランドなどのコーヒー豆76種類を実際に飲み比べました。
全部紹介すると長くなるので、上位20商品を抜粋して紹介しています。
▼ランキング結果を見る