今回は「ライトアップコーヒー(LIGHT UP COFFEE)」というお店のコーヒー豆を4種類飲み比べたので、正直な感想を述べます。
※2022年の福袋に入っていた4銘柄を飲み比べてレビューします。
こちらのお店は、東京吉祥寺・下北沢で自家焙煎したシングルオリジンコーヒーを販売するショップ。
シングルオリジンとは単一産地のことで、農園や精製所など産地を細かく特定できるコーヒーのことを指します。
ライトアップコーヒーは、生産者ごとの豆の個性を大切に、果実味のあるコーヒーの魅力を届けることがコンセプトのお店です。
使用している焙煎機は、フジローヤル5kg釜の半熱風式。この焙煎機は、輪郭のはっきりとしたコーヒーを作るのが得意です。
伝導熱により、しっかりとした口当たりとコクのあるコーヒーの焙煎に向いています。
ライトアップコーヒーの代表、川野優馬さんは様々なメディアに露出している方なので、ご存知の方も多いかもしれません。
お店の特徴を簡単に紹介したところで、次はコーヒー豆の情報をチェックしていきます。
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レビューに使用したコーヒー器具、抽出条件など
今回は、ペーパードリップで抽出して飲みました。使用したコーヒー器具は次の通りです。
三洋産業cafecの「スリーフォードリッパー」と、同じく三洋産業cafecの「アバカフィルター」を使います。
ドリッパーは小さな1つ穴のタイプで、お湯が一定の速度で落ちるようになっています。
メリタのアロマフィルターと同じく、誰が淹れても美味しくコーヒーが作れる構造です。
コーヒーを淹れる人の技術に味が左右されないのでレビュー向き。一部のプロも愛用しますが、初心者の方にもおすすめのドリッパーです。
フィルターは特殊な加工がされていて、簡単にいうとペーパー自体がリブの役割を果たします。
コーヒーの旨味を余すことなく抽出できるフィルターで、もともとHARIOのペーパーフィルターを手掛けていた会社の商品です。
(HARIOは現在コストカットのため安価な薄いフィルターに変えています)
使うコーヒーポットは琺瑯製のケトル「月兎印ホーローポット」。
ホーロー製は持ち手が多少熱くなるので使いにくいと言われますが、金属の臭いがお湯に移りません。
使用するコーヒーミルは、フジローヤルの小型高性能ミル「みるっこDX R-220」。
微粉が混じりにくいように作られているので、突き刺さるような苦味が少なくなります。
性能は抜群ですが高価なのがネック。カリタの手挽き&微粉ふるい器でも性能は申し分ないです。

カリタのグラインダーは約3,000円。微粉ふるい器は茶こし+計量カップを合わせたもの。100均で揃います。
豆の挽き具合はペーパードリップに適した中挽きに設定します。
▼抽出環境
- 使うコーヒー豆:15g
- お湯の量:150cc
- お湯の温度:85℃
- コーヒー粉の蒸らし時間:1分
- コーヒーの抽出時間:1分
ライトアップコーヒーのおすすめコーヒー豆は?4種類を飲み比べた正直な感想
冒頭でもお伝えしたように、今回はライトアップコーヒーの2022年福袋を購入しました。
値段は4銘柄×100gずつ、合計400g入って4500円という内容でした。
本体3800円+送料700円。北海道/九州の値段。基本は600円。沖縄は1500円。
送料を足すと、豆100gあたり1125円なので、かなり高級といえます。
1125円という値段が高いのか安いのか?わからないかも知れませんが、丸山珈琲など有名なスペシャルティコーヒー専門店と同じくらいの値段です。
※スペシャルティコーヒーとは、原料の品質から製法、香り、味、風味などの基準の中で高い評価を受けたものを指します。流通しているコーヒー豆の5%程度しか存在しないとされています。
▼有名店のコーヒー豆の値段一覧
商品名 | 値段/100g | 鮮度 | 欠点豆の割合 |
スターバックス 東京ロースト |
537円 | ▲ | 10% |
カルディ プレミアムブレンド |
429円 | ▲ | 7% |
猿田彦珈琲 恵比寿マイルド |
800円 | ◎(注文後焙煎) | なし |
丸山珈琲 丸山珈琲のブレンド |
710円 | ○ | なし |
珈琲きゃろっと 初回限定600gセット |
356円(最安) | ◎(注文後焙煎) | なし |
福袋400gセット | 1125円 | ▲ | 2.5%以下(ほぼなし) |
※鮮度が良いほど香り高く、風味がある。欠点豆が多いと焦げた味などの悪影響を及ぼす。
ライトアップコーヒーでは、焙煎後2週間から3週間経過したコーヒー豆を飲み頃としており、注文後焙煎には対応していません。※鮮度は重要視していない。
全てのコーヒー豆を届いた直後にドリップしましたが、粉は膨らみませんでした。
1位:コスタリカ モンテコペイ エル・アルコン農園(COE優勝農園)
欠点豆の混入率 | 1%以下(ほぼなし) |
欠点豆の種類 | 貝殻豆、欠けた豆 |
焙煎度合い | ハイロースト(中煎り) |
風味特性(フレーバー) | ビターチョコレート |
▼コーヒー豆を5段階評価
香り:3
コク:3
苦味:2
甘味:2
酸味:4
カップに顔を近づけると、ビターチョコレートのような香りが感じられます。
一口飲んでみると、最初に酸味が口に広がり、程よい苦みが追随します。
コスタリカは品質の高いスペシャルティコーヒー生産地として知られていますが、中でも「モンテコペイ」はCOE1位を受賞した農園です。
そのため、品質の高さは折り紙付きといっても良いでしょう。
※COE(カップ・オブ・エクセレンス。その年でもっとも美味しいコーヒーを決める、世界で最も権威ある品評会)
ライトアップコーヒーのコスタリカは、今回飲んだ4銘柄のなかで最もバランスの良い味わいで飲みやすいです。
苦味や酸味が突出することなく、ほどよく甘みもあり、香りも良いです。
コーヒーの熱が冷めてくると、苦味よりも酸味が強く感じられます。
レモンを搾ったような酸味で、人によっては酸っぱいと感じるかと思いますが、同店の銘柄の中では一番飲みやすいと思いました。
▼詳細レビュー
ライトアップコーヒーの豆コスタリカはおすすめ?正直な感想を述べる
2位:ウガンダ ブゴエ
欠点豆の混入率 | 1%以下(ほぼなし) |
欠点豆の種類 | 発酵豆、割れた豆、欠けた豆 |
焙煎度合い | ハイロースト(中煎り) |
風味特性(フレーバー) | グレープフルーツ、ナッツ |
▼コーヒー豆を5段階評価
香り:2
コク:2
苦味:3
甘味:2
酸味:5
ひとくち目はグレープフルーツのような苦味と酸っぱい味が口の中で重なります。
グレープフルーツのような果実味の後に、ナッツのような香ばしい余韻が追随します。
二口目はオレンジのような甘味がほんのり感じられますが、グレープフルーツの苦くて酸っぱい味も健在です。
正直に申し上げて、好みははっきりと分かれるコーヒー豆だと思います。
酸っぱいコーヒーが苦手な方は、飲むのが困難なレベルだと個人的には感じました。
僕も浅煎りコーヒーは好きですが、この銘柄は「あまり飲みやすいと感じなかった」というのが正直な感想です。
特に、一口目に感じたグレープフルーツのような苦味が「舌に刺さるような感覚」があり、これが苦手でした。
これを「アクセント」と捉える方もいると思います。このウガンダは「飲む人を選ぶコーヒー豆」だと思います。
▼詳細レビュー
ライトアップコーヒーの豆ウガンダはおすすめ?正直な感想を述べる
3位:エチオピア フォゲ
欠点豆の混入率 | 1%以下(ほぼなし) |
欠点豆の種類 | 貝殻豆、欠けた豆 |
焙煎度合い | ミディアムロースト(浅煎り) |
風味特性(フレーバー) | グレープフルーツ |
▼コーヒー豆を5段階評価
香り:3
コク:2
苦味:4
甘味:1
酸味:5
カップに顔を近づけると、エチオピア産コーヒーの特徴的な華やかなフレーバーが鼻から抜けていきます。
早速飲むと、最初の一口目はグレープフルーツのような苦味と酸っぱさが非常に強く感じられます。
二口目は口が慣れてくるため苦味をそこまで感じませんが、薬を飲んでいるような突き刺さるような苦味があります。
酸味も非常に強いです。ドトールのブレンドコーヒーの酸味がレベル1だとすれば、ライトアップコーヒーのエチオピアはレベル5です。
抽出のレシピが悪いのかと思い、お湯を50ml加えてみると、スッキリした味わいで幾分飲みやすくなります。
酸っぱい味に変わりありませんが、あっさりして酸味も苦味も柔らかくなります。
このエチオピアは豆10g/150ml抽出が良いかと思います。
▼詳細レビュー
ライトアップコーヒーの豆エチオピアはおすすめ?正直な感想を述べる
4位:ブルンジ ブルンディ
欠点豆の混入率 | 2.5%(少ない) |
欠点豆の種類 | 異物(小石)、虫食い豆、割れた豆 |
焙煎度合い | ミディアムロースト(浅煎り) |
風味特性(フレーバー) | ゴーヤ、オレンジ、クルミ |
▼コーヒー豆を5段階評価
香り:2
コク:2
苦味:4
甘味:1
酸味:4
カップに顔を近づけると、野性的な香りが感じられます。
早速飲んでみると、ゴーヤのような刺激的な苦味と、オレンジのような酸味が口に広がります。
コーヒーが喉を通ると、次第にクルミのような味わいが追随します。
一口で様々な味わいが楽しめる点は非常に面白いです。
時間が経ってコーヒーの熱が冷めてくると、より苦味が強く感じられます。
舌の上にへばりつくような苦味で、人によっては「後味が悪い」と感じるかもしれません。
野性的な風味や、苦味と酸味なども特徴的なので、このブルンジコーヒーは好みが分かれる銘柄だと思います。
▼詳細レビュー
ライトアップコーヒーの豆ブルンジはおすすめしない【異物が混入】
ライトアップコーヒーの評判まとめ
▼実際に購入した方の口コミ・評判・レビュー(ブログ・SNSから抜粋)
ちょっと酸味が強い
浅煎りのコーヒーはあまり得意ではないのですが、パッケージが素敵だったのと、レビューも高評価が多く、送料無料だったこともあり、一度飲んでみようと思い購入しました。
思ったより届くのが遅かったのは残念でしたが、パンフレットやカードが入れてあり丁寧な感じがしました。
しかしやはり個人的には酸味が強く感じました。
1ヶ月ほどおくと確かに飲みやすくなりましたが、届いてすぐに飲みたいという気持ちもあったので少しだけ残念でした。
コーヒーの酸味が苦手で深煎りしか勝たんと思ってたけどYouTube観ながらほぼ言ってる通りに挽いて淹れたら酸っぱいけどその中にも味があって「これが…酸味…?」ってなった(語彙力)
ありがとうライトアップコーヒー
ライトアップコーヒー。今まで飲んだコーヒーの中で一番美味しいかも。アメリカンじゃないのに後味に酸っぱいのが残らない!
酸っぱいけど美味しい、おいしい浅煎りコーヒーならライトアップコーヒーが好き、などのコメントが多く見られました。
爽やかな味わいで、嫌な酸味が口に残らないのもポイント、という声も。
まずい、おいしくないなど否定的なコメントはほとんど見られませんでした。
普段、浅煎りコーヒーを好んで飲む方にとっては、「満足度の高いお店」と言えそうです。
まとめ(総評)
「ライトアップコーヒー」というお店のコーヒー豆4種類を飲んだ感想をまとめました。
総評すると、どれも酸味が強いので浅煎りコーヒーが好きな方向けのお店、という印象です。
代表の川野さんが「レモンティーのようなコーヒー」を目指して味作りをしているので、紅茶のようなコーヒーをお探しの方には良いかと思います。
100g 1125円という予算でお考えなら、Wabisukeのエチオピア イリガチェフG1フローラルも爽やかでおすすめです。
以前開催されたコーヒーフェスティバルでも、Wabisukeは長蛇の列ができるほど人気ぶりでした。
このお店では、特殊な製法(プレウォッシュド)という処理をしているため雑味がなく、焙煎のレベルも高いです。
浅煎りコーヒーが好きな方なら、きっと気にいるかなと思います。
▼詳細
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