蔵前にあるカフェ「コフィノワ」というお店のブレンド、ストレートあわせて3種類飲んだので、おすすめのコーヒー豆をランキング形式で紹介します。
蔵前神社の近くに店舗を構えるコフィノワは、マツコデラックスさんの「夜の巷を徘徊する」という番組でも紹介されたので、ご存知の方も多いかと思います。
番組では、エスプレッソを使ったシェイクが紹介されましたが、実はこちらのお店、こだわり自家焙煎コーヒー豆を販売していて、味が美味しいと大評判。そのことから連日大勢のお客さんが訪れる人気店なのです。
今回は、そんなこだわりのコーヒー豆に焦点を当ててレビューしていきます。
この記事を書いた人:山口 誠一郎
イタリア「Caffè Arena Roma」元バリスタ。コーヒーの専門家としてTV出演。文藝春秋にコラムを掲載。1,000種以上の通販コーヒーをレビュー。
76種類のコーヒー豆を
飲み比べてみた
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コフィノワとは
コフィノワというとスイーツ、特にあまおういちごなどを使った「フルーツサンド」が有名です。
しかし、コフィノワの特徴として、SCAA(アメリカスペシャルティコーヒー協会)の評価80点以上のスコアを獲得している「優れた味わいのスペシャルティコーヒー」を焙煎して販売していることが、まず挙げられるでしょう。
SCAA評価80点以上というと、世界で流通している豆のなかでも全体でわずか5%ほどしか収穫できない貴重なコーヒー豆ということになります。
取り扱うコーヒー豆はブレンド、ストレート合わせて15種類から17種類ほどで、値段は100g900円から販売されています。
豆は店頭でも購入できますし、お店のオンラインストアでも購入できます。
実際にコフィノワでコーヒーを飲んだ人の感想を見てみると、
「一口飲んで豆にこだわっているのがすぐにわかった」
「チョコレートのような風味ですごく甘い」「どの豆を買っても美味しい」
などと、かなり期待が高まるレビューばかりでした。
ちなみに、コフィノワのオーナーさんおすすめのコーヒー豆は、後ほどレビューする「グァテマラ エル・インヘルト農園」だそうで、スペシャルティコーヒーの中でも「高品質で甘さが圧倒的」だそうです。
焙煎機は自分仕様にカスタムした特注品
コフィノワで使用している焙煎機は、オーナー焙煎人「高橋史郎」さんが特注して制作したラッキーコーヒーマシン製の半熱風式を使っています。
このお店で使っているようなスモールバッジのマシンは、焙煎豆の大量生産には向きません。
焙煎に時間も手間もかかるので効率的ではありませんが、豆ごとに感じられるフルーツのような風味や、チョコレートのような風味など、それぞれの豆が持っている個性的なフレーバーを引き出すことができます。
オーナーの高橋さんは、コーヒーのプロとして、「CQI認定Qグレーダー」や「JCQA認定コーヒーインストラクター1級」などの資格も持っていて、コーヒーに対して本当に深い情熱を持っています。
そういう人が焙煎しているので、たとえ非効率的なやり方だと分かっていても「コーヒー豆が持つポテンシャルを最大限に引き出したい」と思うのはごく自然なことでしょう。
コフィノワのコーヒー豆おすすめランキング3選
さっそく、コフィノワのコーヒー豆おすすめランキング3選を紹介します。
今回はペーパードリップで抽出して飲みました。
使うコーヒー器具
- CAFEC スリーフォードリッパー
- CAFEC アバカ ペーパーフィルター
- 月兎印ホーロー製ポット
- みるっこDX R-220
抽出の環境・条件
- 使うコーヒー豆:15g
- 豆の挽き具合:中挽き
- お湯の量:150cc
- お湯の温度:85℃
- コーヒー粉の蒸らし時間:1分
- コーヒーの抽出時間:1分(トータル2分)
第3位:蔵前ブレンド
第3位はコフィノワオリジナルの「蔵前ブレンド」。正直、コフィノワのコーヒー豆はどれも美味しいので、今回のランキングは本当に僅差でした。
このコーヒー豆は、やわらかな酸味とバランスの取れた味わいが人気で、「ドリップするならこのコーヒー」とまで言われるほどの銘柄です。
蔵前ブレンドの基本情報は次のとおり。
価格・容量 | 900円/100g |
コーヒー豆の産地 | ブラジル、グァテマラ、エチオピア |
コーヒー豆の品種 | 記載なし |
農園の標高 | 記載なし |
精製方法 | 記載なし |
豆の等級・グレード | 記載なし |
焙煎度合い | 中深煎り(シティロースト) |
コーヒー豆を5段階評価 | |
![]() |
香り:4 |
コク:4 | |
苦味:3.2 | |
甘味:3.1 | |
酸味:3.1 |
蔵前ブレンドをペーパードリップすると、写真越しでも粉がドーム状にふわっと大きく膨らんでいるのがわかるかと思います。これは、コーヒー豆の鮮度が非常に良いことを示しています。
ひとくち飲むと、どっしりとしたコクとほどよい苦味と酸味のバランスの良さが秀逸。
それでいて後味がスッキリとしていてキレがよく、毎日飲みたくなるような親しみのある美味しさが感じられます。
飲み進めていくと、オレンジのような爽やかなフレーバーがかすかに感じられて、フルーティーさも楽しめます。
最初はかなりどっしりしたコクがあるコーヒーという印象を抱きましたが、後味がとてもスッキリしているので、重たさはそこまで感じません。なんとも不思議な飲み心地です。
この蔵前ブレンドは、バランスの良い味が好きな人におすすめのコーヒー豆です。3位とさせていただきましたが、かなりレベルが高いです。
第2位:ブラジル ファゼンダ プログレッソ
第2位に輝いたのは、カトゥアイ種とトパジオ種をあわせた「ブラジル ファゼンダ プログレッソ」。
トパジオ種のコーヒー豆といえば、ブラジルの「グアリロバ農園」の銘柄が有名ですが、こちらはプログレッソ農園の銘柄です。この農園の豆は熟度が均一なコーヒーチェリーだけを人の手で収穫して、選別、ピッキングを行うのが特徴です。
熟したコーヒーチェリーだけを厳選しているため、フルーツのような味と蜂蜜のような甘さが楽しめることで有名です。
ブラジル ファゼンダ プログレッソの基本情報は次のとおり。
価格・容量 | 900円/100g |
コーヒー豆の産地 | ブラジル バイーア ムクジェ |
コーヒー豆の品種 | カトゥアイ種、トパジオ種(トパージオ種) |
農園の標高 | 1000m~1200m |
精製方法 | パルプドナチュラル |
豆の等級・グレード | 記載なし |
焙煎度合い | 中深煎り(シティロースト) |
コーヒー豆を5段階評価 | |
![]() |
香り:4 |
コク:5 | |
苦味:2.4 | |
甘味:4 | |
酸味:3.2 |
ひとくち飲むと、オレンジを思わせるジューシーな甘みが口いっぱいに広がります。
甘い。フルーティかつとても甘い。
のちに紹介するグァテマラに負けないくらい濃厚なコクがあり、後味はグァテマラよりもスッキリしています。
苦味は少なく、果実味のあるフレーバーが全面に出ています。
ただしモカのような華やかな風味とは異なり、コーヒーの香ばしさの中にジューシーさを感じられます。
そんな味わいがこのブラジルでは楽しめます。
飲み進めていくと、コクと酸味が一層強くなったように感じられ、甘みが1歩後退したような印象。
飲み進めるにつれて異なる味わいが楽しめるのが面白いです。
コフィノワのブラジルプログレッソは、ジューシーな果実味のある味が好きな人におすすめのコーヒー豆です。
第1位:グァテマラ エルインヘルト
第1位に輝いたのは、お店自慢のコーヒー豆「グアテマラ エル・インヘルト農園」。
こちらは赤ワインやビターチョコレート、ダージリン、オレンジなどの風味に例えられるコーヒー豆で、店主の高橋さんも「スペシャルティコーヒーの中でも高品質で圧倒的な甘さ」と語るイチオシの銘柄です。
ちなみにエル・インヘルト農園は「カップオブエクセレンス3年連続1位」「世界で最も多くのCOE1位を獲得」など数々の偉業を成し遂げています(パカマラ種で有名になった農園です)。
そんなエルインヘルト農園の豆の基本情報は次のとおり。
価格・容量 | 950円/100g |
コーヒー豆の産地 | ウエウエテナンゴ県リベルタ地区 |
コーヒー豆の品種 | イエローカトゥーラ、イエローカトゥアイ |
農園の標高 | 1500m-2000m |
精製方法 | フリーウォッシュト |
豆の等級・グレード | 記載なし |
焙煎度合い | 中深煎り(シティロースト) |
コーヒー豆を5段階評価 | |
![]() |
香り:4.4 |
コク:5 | |
苦味:3.1 | |
甘味:3.4 | |
酸味:2.1 |
コフィノワ自慢のエルインヘルト農園をドリップすると、粉がムクムクと大きくなっていき、香ばしい香りを放ちます。
さっそく飲んでみると、まるでフルボディの赤ワインのような力強いコクと、なめらかな舌触りが感じられ、非常に上品な味わいという印象を受けます。
スッキリした苦味の中にほのかな酸味もあり、多くの人が飲みやすそうな味わいで、自慢したくなるのも納得の美味しさです。
カップに顔を近づける度に、チョコレートのような甘い風味が鼻腔を抜けていくのですが、これがなんとも心地よいのです。
さらに飲み進めていくと、濃厚なコクがより力強さを増して、どっしりとした重量感のある味わいが口に広がります。
このグァテマラ エルインヘルトは、ボディ感の強いしっかりした味が好きな人におすすめのコーヒー豆です。
なお、ミルクを加えてカフェオレにすると、キャラメルを思わせる甘く香ばしい風味が感じられ、これもまた非常に美味しい。
カフェオレ用のコーヒー豆として使うにはもったいない気もしますが、「たまには自分へのご褒美に、こんな贅沢な飲み方をしても良いかな」と思わせてくれる、まさに絶品のコーヒー豆でした。
本当に、お世辞抜きで美味しかったです。
FAQ(よくある質問)
Q:コーヒー豆が美味しく飲める期間はどれくらいですか?
A:コーヒー豆は焙煎して3日後から2週間が最も「香り」「風味」が強く感じられる傾向にあります。時間が経つと香り成分が揮発しますが、品質上は2ヶ月ほど経過しても全く問題ありません。
Q:ほかのお店のコーヒー豆でおすすめはありますか?
A:「【2023年版】本当に美味しいコーヒー豆おすすめランキング20選」で紹介しています。
コフィノワのコーヒー豆の感想まとめ
今回は「コフィノワ」というお店のコーヒー豆を実際に3種類飲んで、ランキング形式でレビューしました。
豆の鮮度が良いのはもちろん、欠点豆も一つもなく、味も素晴らしい。まさに文句なしのコーヒー豆でした。
100g単価900円〜というと結構お高めなので、人によっては価格がネックになるかも知れませんが、個人的にはその価値を十分に感じられると思います。
蔵前のカフェに訪れた時には、カフェレポもしたいと思います。
今回も最後までありがとうございました!
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