ジャコウネコの糞から採取したコーヒー豆や、40年以上寝かせたコーヒー豆など色々飲んでいるコーヒーブロガー山口です。(@yamaguchicoffee)
さて、今回はちょっと珍しいコーヒー豆「ベトナム スマトラG1(フルシティロースト)」を飲んだので、味わいの感想を正直に述べます。
結論から言うと、マンデリンのような「味のふくよかさ」「甘み」「コク」が感じられ、正直「ベトナム」と言われなければマンデリンと見紛うほどの味わいで非常に美味しいです。
僕らのような「コーヒーを飲む側」の方にも、「コーヒー生豆を仕入れる側」の方々にもおすすめしたい逸品です。
ここから、ベトナム スマトラG1の詳しい感想をお伝えします。
ベトナム スマトラG1
ベトナム スマトラG1について、コーヒーネットワークで次のように説明されています。
昔ながらの人気銘柄として多くのファンをもつ、インドネシア産マンデリン。
ここ10年ほどは現地での生産不安定性を背景に、年々価格が上昇傾向にあり、かなりの高級豆となってしまいました。
当社でも長きにわたってマンデリン関連商品を扱っておりますが、品質確保の面で毎回苦戦する豆で、安定した品質のロットを選定するのが常に課題となっております。
そんな中、昨年の中米行脚の際に出会ったニカラグアのシッパーで、当サイトでも販売中のSHG シン・マキアージュを供給するCISA社。そのグループ企業がベトナムにあり、そこで非常に面白い商品の開発に成功したとの話を受け、早速生豆を見たところ、それは、スマトラ式精選を施したベトナム産アラビカ。
言われなければもしかしたらマンデリンと見紛うほどの、かなりしっかりとした出来。
なお、本商品は、農園指定で栽培されたものではなく、地域で集荷された豆をまとめて精選したものですので、農園情報などのない、ハイコマーシャルのような位置づけとなります。
~買い付け担当者のコメント~
折しも本場インドネシアではマンデリン不足、しかも買おうにもかなりの高値を強いられる状況でしたので、試験的に、このスマトラ式ベトナムアラビカを仕入れてみました。あくまでもスマトラ製法を用いたベトナム産のアラビカですので、マンデリンという名称を付けられるものではありませんが、マンデリンの高値に苦慮される方向けに、少しでもブレンド代替になればと願い、ご案内致します。(兼松・江藤)
出典:コーヒーネットワーク
値段
500円(税込)
販売店:高島屋珈琲WEB店
コーヒー豆の量
100g
コーヒー豆の産地
ベトナム
焙煎度合い
深煎り(フルシティロースト)
コーヒー豆の状態
コーヒー豆の状態ですが、マンデリンのように粒が大きく、美しく均一に揃っています。
炭火焙煎を行う「高島屋珈琲」で豆を購入したが、焼きムラも見られず、綺麗に焙煎されています。
味・香りを5段階でみる
ネルドリップ・コーヒーメーカーで抽出して味比べ
【抽出環境】
- 使うコーヒー器具
- HARIO(ハリオ)ウッドネック ネルドリッパー(マルタ製4枚接ぎネルフィルター使用)
- ツインバードの全自動コーヒーメーカーCM-D457B
※東京の名店「カフェバッハ」監修。ハンドドリップと同じ味のコーヒーが作れる高性能マシン
- 1杯あたりに使う豆:20g
- 抽出するコーヒーの量:160ml
- 抽出温度:83℃
ネルドリップ
粗挽きにした「ベトナム スマトラG1」をネルドリッブで抽出して飲むと、まろやかな甘みと深いコク、ふくよかな味わいがマンデリンを彷彿とさせる。
どっしりとした苦味もありますが、とにかく甘みが強い。
まるでハチミツを加えたかのような甘みが、とても印象的。
そして、こっくりと深いコクと旨味が余韻として長く続き、一口、また一口と、カップに口をつけたくなる衝動に駆られます。
マンデリンファンにとっては、まさに夢のような時間を過ごせる「至福の一杯」であるように感じた。
さて、次はツインバードの全自動コーヒーメーカー「CM-D457B」で抽出して飲んでみます。
ツインバード CM-D457Bで抽出
ペーパードリップ同様の味のコーヒーが作れるツインバード CM-D457Bで淹れた「ベトナム スマトラG1」の味は、スッキリとキレの良い苦味と香ばしい風味が印象的。
ネルドリップしたベトナムスマトラG1は「味のふくよかさ」が特徴でしたが、CM-D457Bで淹れると「シャープな旨味と苦味」が感じられます。
甘みとコクはネルドリップ時よりも控えめですが、透明感のある美味しさが楽しめます。
なお、豆乳を加えて飲むと、苦味は当然マイルドになるが、ベトナムスマトラG1の良さが失われてしまい勿体無いので、是非ともブラックで飲んでいただきたい。
まとめ
さて、今回はちょっと珍しいコーヒー豆「ベトナム スマトラG1」を飲んでみました。
味の感想としては、
- ネルドリップ→芳醇な甘み、深いコク、味のふくよかさが特徴
- コーヒーメーカー(ペーパードリップ)→すっきりとキレの良い苦味、香ばしい風味が特徴
2つの抽出方法で、まさに対極の味わいを楽しめたが、個人的にはどちらも美味しく、飲むシーンによって淹れ方を変えて飲みたい。
冒頭でも述べたが、正直「ベトナム」と言われなければマンデリンと見紛うほどの味わいで非常に美味しい。
僕らのように、コーヒーを飲む方にも、コーヒー生豆を仕入れる方、両方におすすめしたいコーヒー豆です。