「キューバコーヒー」と聞いてピンとこなくても「クリスタルマウンテン」は聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
実は、このクリスタルマウンテンはキューバ産のコーヒーです。
甘み・酸味・苦みのバランスがよく、カリブ海のような透き通った味わいとヘーゼルナッツのような甘い風味が特徴的です。
本記事では、そんなキューバコーヒーの魅力に迫るとともに、おすすめのコーヒー豆も紹介していきます。
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コーヒーの産地キューバとは
キューバ共和国はフロリダ半島の約150km南に位置するキューバ島を主としたカリブ海に浮かぶ長い島国です。
面積は日本の本州の半分程度ですが、島全体でコーヒーが栽培されています。
まずは、キューバコーヒーの産地や歴史、特徴などを解説します。
キューバの産地について
キューバという産地は、山岳地帯と丘陵地帯がキューバ島の4分の1を占めています。
標高1000m付近では朝と夜の寒暖差が大きくなり、乾季と雨季がはっきりとした天気で、日照量と肥沃な土壌にも恵まれ、最適な降水量が確保されています。まさにコーヒー栽培にとって最適な条件が揃っている地域です。
中でも中部に位置するエスカンブライ山脈は昼と夜の気温差が大きい地域で、ミネラル分をたっぷり含むキューバの最高級コーヒーが生産されています。
キューバにおけるコーヒー栽培の歴史
キューバにおけるコーヒー栽培の歴史は、18世紀の半ば頃にスペイン移民がコーヒーの木を植えたのが始まりです。
最適な栽培条件を有しているのキューバは、1950年代半ばまでコーヒー産業が好調でした。
しかし、キューバ革命が起きると状況は変わり、大規模な農場がなくなり、小規模な農場も生産量が低下してコーヒー収穫量が減少しました。
しかし、最高級のキューバコーヒーの銘品は現在でも生産され、日本でも親しまれています。
キューバ産コーヒー豆の栽培環境
キューバでは国全体でコーヒー豆を生産しています。
標高が350mから500mほどのサンタクララ州やオリエンテ州では昼と夜の気温差が10度ほどあり、実が引き締まったおいしいコーヒー豆が作られます。
また、エスカンブライ山脈は標高が1000mあり、昼と夜の気温差は10度以上。
雨季と乾季もあり、年間の降水量も約1900ミリと多く、さらに日照量が最適な山の斜面で栽培しており、まさにコーヒー栽培に最適な環境が揃っています。
しかし、カリブ海の中心に位置しているため、自然災害が多く、生産量が安定しないという問題もあります。
キューバ産コーヒー豆の生産状況
キューバ産コーヒー豆の生産状況は、年間3万トン~3万4000トンす。その中でも最高級のクリスタルマウンテンは約1000トンと大変希少です。
なお、キューバ産コーヒー豆の70%~80%は日本とフランスに輸出されています。
キューバ産コーヒー豆の等級・グレード
キューバ産コーヒー豆の等級・グレードについて解説します。
キューバコーヒーは豆の大きさで等級が分けられています。欠点豆の数が少なく、サイズが大きいコーヒー豆は高く評価されます。
- クリスタルマウンテン:スクリーンサイズ18~19/欠点豆4粒以下/エスカンブライ山脈産
- エクストラツルキーノラバド(ETL):スクリーンサイズ18以上/欠点豆12粒以下
- ツルキーノラバド(TL):スクリーンサイズ17以下/欠点豆19粒以下
- アルトゥーラ(AL):スクリーンサイズ16以上/欠点豆22粒以下
キューバ産コーヒーの特徴
ではここから、キューバ産コーヒーの精製方法、味わい・香りの特徴を解説します。
コーヒー産地ごとの味や香りの特徴が分かると、自分好みのコーヒー豆を選びやすくなるので、チェックしてみてください。
キューバ産コーヒーの精製方法
キューバ産コーヒーの精製方法はウォシュッドです。
大量の水を使うかわりに、粒の揃ったクリーンな豆を精製できるのがウォシュッドの特徴です。
コーヒーチェリーの果肉に付着している粘液質(ミューシレージ)を洗い流してから乾燥させるため、すっきりとした味のコーヒーに仕上がります。
キューバ産コーヒーの味わい・香りの特徴
キューバ産コーヒーの味わいの特徴は、酸味と苦み、コクのバランスが取れていて、とても口当たりのいい上品な味です。
また、「ふわっ」と香る甘い風味もキューバコーヒーの特徴です。
キューバ産コーヒーの品種・種類
ここから、キューバ産コーヒーの品種・種類について解説します。
キューバでは、アラビカ種に属するティピカ種・カトゥーラ種・ブルボン種などが栽培されています。
ティピカ種
アラビカ種の中で最も古い品種で、キューバコーヒーのルーツともいえる品種です。
病気に弱く、限られた地域でしか育たないため、非常に流通の少ない品種です。
爽やかな酸味を感じる上品な味わいが特徴的で、キューバコーヒーの最高級品「クリスタルマウンテン」も、このティピカ種です。
カトゥーラ種
ブルボン種の突然変異した種で、ブラジルのカトゥーラという街で発見されました。
ブルボン種よりも病気に強く、直射日光にも強い品種です。
高品質で良質な酸味と、強い渋みが特徴的ですが、隔年で収穫するため流通量は少ない品種となっています。
ブルボン種
アラビカ種のティピカ種に並ぶ二大品種の一つで、ティピカ種が突然変異してできた品種です。
ティピカ種に比べると病気に強く、直射日光にも強いですが、こちらの品種も隔年で収穫するため流通量は少ない品種となっています。
コーヒーチェリーは丸みがあって、完熟すると赤、黄色、オレンジ、ピンクなど様々な色を付けます。
バランスの取れた苦みと酸味にマイルドなコクがあり、やわらかい味わいです。
カトゥアイ種
人工的に交配させて生まれた品種で「ムンド・ボーノ種」と「カトゥーラ種」を掛け合わせたものがカトゥアイ種です。
病気や害虫に強く、生産性の高さが特徴。ほのかな甘みを感じるバランスの良い飲みやすい味わいです。
キューバ産コーヒーの美味しい飲み方
品種や種類について理解を深めたところで、次はキューバ産コーヒーの美味しい飲み方を紹介します。
キューバ産コーヒーは豆の焙煎度合いや、コーヒー豆の挽き具合、淹れ方によって様々な味わいが楽しめます。
おすすめの焙煎度合い
キューバ産コーヒーのおすすめの焙煎度合いは、ミディアムロースト(浅煎り)かハイロースト(中煎り)がおすすめです。
キューバコーヒーの豊かな風味と爽やかな酸味、透き通った味わいが楽しめます。
おすすめの挽き具合
キューバ産コーヒーのおすすめの挽き具合は、中細挽きから中挽きがおすすめです。
やや細めに挽くことで豆本来のおいしさを余すことなく引き出せます。
おすすめの淹れ方
キューバ産コーヒーのおすすめの淹れ方は、150mlの抽出に2分半かけてじっくり抽出すること。
こうすることで複雑な酸味を引き出せます。
ひとくち目から酸味を感じやすい85℃前後の湯温で抽出するのがおすすめです。
キューバのおすすめコーヒー豆3選
ここから、キューバ産のおすすめコーヒー豆3選を紹介します。
今回は、Amazonなどの通販や市販で気軽に買えるキューバ産コーヒーをセレクトしました。
上町珈琲:クリスタルマウンテン 浅煎り
キューバ産コーヒー全体の3%しか採れない最高級の一品「クリスタルマウンテン」。
クリスタルという名の通り、透き通った後味で飲みやすく、ナッツのような風味が鼻から抜けます。
また、甘みと酸味、苦みのバランスが絶妙で、まさに最高級にふさわしいおすすめのキューバコーヒーです。
珈琲倶楽部:キューバETL
クリスタルマウンテンに次ぐ等級の高品質コーヒーで、酸味と甘みのバランスがよく、ナッツのような風味が楽しめます。
すっきりとした味わいでストレートコーヒーで飲むのにおすすめのキューバコーヒーです。
旭川北珈館:キューバTL
キューバを代表するコーヒーの一つ「キューバTL」。
クリスタルマウンテンより小粒ながらも豊かな香りを楽しめます。
こちらも酸味と甘み、苦みのバランスがよく、マイルドな口当たりが特徴です。
キューバ産コーヒーの特徴まとめ
今回は、キューバ産コーヒーの特徴について解説してきました。
生産量が少なく希少価値の高いキューバコーヒーですが、とてもすっきりと飲みやすいコーヒーが楽しめます。
コーヒーそのものの味を楽しんでほっと一息ついてみてはいかがでしょうか。
ぜひご家庭やお仕事の合間などに、キューバ産コーヒーでゆったりしたひとときを過ごしてください。
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