ニカラグアのコーヒーは日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、最近ではコーヒー品評会(COE)で入賞するなどして注目を集めています。
本記事では、そんなニカラグア産コーヒーの魅力に迫るとともに、おすすめコーヒー豆も紹介していきます。
コーヒーの産地ニカラグアとは
中央アメリカ中部に位置するニカラグアは、コーヒーの産地として有名なホンジュラス、コスタリカと接して、南西は太平洋に面しています。
日本の3分の1くらいの国土ですが、中央アメリカの中では最も面積が広い国です。
まずは、ニカラグアという国の特徴やコーヒーの栽培環境を解説します。
ニカラグアの産地について
ニカラグアは熱帯性の気候に属しますが、標高や地域によって温度差がありコーヒーの栽培に適している地区もあります。
「コーヒー豆生産量ランキング2019」では、世界11位という生産量を誇っています。
ニカラグアにおけるコーヒー栽培の歴史
ニカラグアにおけるコーヒーの大規模栽培の歴史は、1850年代にさかのぼります。
1870年代にはコーヒーは主要な輸出物になるほどコーヒー栽培は活発になりました。
ニカラグア産コーヒー豆の栽培環境
熱帯性の気候に属すニカラグアですが、火山地帯は比較的涼しいためコーヒー栽培が盛んです。
火山地帯はミネラル分の豊富な肥沃な土壌で、昼夜で寒暖差があり、コーヒー豆の栽培にかかせない条件が整っています。
ニカラグア産コーヒー豆の生産状況
ニカラグア産コーヒー豆の生産状況は、2019年の年間生産量は225,000トンで世界11位です。
ニカラグア国内では、北部のマタガルパ県、ヒノテガ県でコーヒー栽培が盛んです。
スペシャルティコーヒーの産地として、ヌエバ・セコビア県が脚光を浴びており、コーヒー品評会(COE)で入賞するコーヒーが生産されています。
ニカラグア産コーヒー豆の等級・グレード
ニカラグア産コーヒー豆の等級・グレードについて解説します。
ニカラグアでは、コーヒーが栽培された場所の「標高の高さ」で等級・グレードが決められます。
もっとも等級・グレードが高いコーヒーは、標高1500メートルから2000メートルで育てられた「ストリクトリー・ハイ・グロウン(SHG)」。
次に等級・グレードが高いコーヒーが、標高1300メートルから1500メートルの間で育てられた「ハイ・グロウン(HG)」。
次に等級・グレードが高いコーヒーが、標高1000メートルから1300メートルの間で育てられた「ミディアム・グロウン(MG)」。
最後に、標高500メートルから1000メートルの間で育てられた「ロー・グロウン(LG)」と続きます。
ニカラグア産コーヒーの特徴
ではここから、ニカラグア産コーヒーの精製方法、味わい・香りの特徴を解説します。
コーヒー産地ごとの味や香りの特徴が分かると、自分好みのコーヒー豆を選びやすくなるので、チェックしてみてください。
ニカラグア産コーヒーの精製方法
ニカラグア産コーヒーの精製方法は、ウォッシュド(水洗式)が一般的でしたが、最近はナチュラル(非水洗式)、パルプドナチュラルも使われています。
ウォッシュドは、表面の皮を剥がしてから発酵させ「ミューシレージ」という粘着質を除去して、脱穀する方法。
ナチュラルは、コーヒーの実を天日乾燥させて脱穀する方法です。
パルプドナチュラルは、ミューシレージを残したまま乾燥します。
ニカラグア産コーヒーの味わい・香りの特徴
ニカラグア産コーヒーの味わいの特徴は、スッキリとした爽やかな酸味とともに、ほんのりとした甘味があります。
甘味と苦味のバランスが取れており、口当たりも柔らかく飲みやすいです。
香りは、フルーティーで爽やかさが特徴です。
ニカラグア産コーヒーの品種・種類
ここから、ニカラグア産コーヒーの品種・種類について解説します。
ニカラグアで栽培される品種はバラエティが豊富です。その中から代表的な品種について取り上げます。
ブルボン種
アラビカ種の古い品種で、ブルボン島に移植された木が起源とされます。
コーヒー豆は丸くて小粒、コクや芳醇な風味、まろやかな甘味が特徴です。
マラゴジッベ種
アラビカ種ティピカの突然変異種。粒がとても大きいのが特徴です。
樹も葉もとても大きく独特の風味を持っています。深めに焙煎することで、まろやかな風味が感じられます。
パカマラ種
ブルボン種の突然変異種パーカスと、ティピカ種の突然変異種マラゴジッペ種を人工交配させたものです。
粒が大きいのが特徴で、素晴らしい香りがあります。味わいとしては、爽やかな酸味と甘味をもちバランスが取れたコーヒーです。
ジャバニカ種
インドネシアのジャワ島のコーヒーを「ジャバ」と呼びますが、ニカラグアでは「ニカラグア」の「ニカ」とあわせて、ジャバニカと呼ぶようになりました。
独特の風味、香りから「ジャバニカ種」という独立した品種が認められています。
ジャバニカの出荷先の殆どが日本。味わいは、ソフトな甘味と華麗さが特徴です。
ニカラグア産コーヒーの美味しい飲み方
品種や種類について理解を深めたところで、次はニカラグア産コーヒーの美味しい飲み方を紹介します。
ニカラグア産コーヒーは豆の焙煎度合いや、コーヒー豆の挽き具合、淹れ方によって様々な味わいが楽しめます。
おすすめの焙煎度合い
ニカラグア産コーヒーのおすすめの焙煎度合いは、フルーティーさが際立つ中浅煎りから中煎りです。
深煎りの場合は、淹れたては苦味が強く、冷めるにしたがって甘みと酸味が感じられるようになります。
おすすめの挽き具合
ニカラグア産コーヒーのおすすめの挽き具合は、中挽き〜中粗挽きがおすすめです。
酸味が強く出すぎず、マイルドな味わいが楽しめます。
おすすめの淹れ方
150mlを2分かけ、ペーパードリップで抽出するのがおすすめの淹れ方です。
ペーパードリップで抽出するとすっきりした味になりやすく、優しい酸味が楽しめます。
ニカラグアのおすすめコーヒー豆3選
ここから、ニカラグア産のおすすめコーヒー豆3選を紹介します。
今回は、Amazonなどの通販や市販で気軽に買えるニカラグア産コーヒーをセレクトしました。
ジェットコーヒー:ニカラグア ハイロースト
ハイロースト仕上げで苦味と酸味のバランスが良く、飲みやすいコーヒーです。
フルーティーさも感じられるので、初めてニカラグアのコーヒーを試す方にもおすすめです。
抽出方法にあわせた挽き方も選べるので、コーヒーミルをお持ちでない方も楽しめます。
加藤珈琲店:ニカラグア
ニカラグアらしいまろやかな酸味と、鋭く切れの良い苦味、芳醇な香りが特徴のコーヒーです。
フルシティロースト仕上げなので酸味が少なく、飲みやすいおすすめコーヒー豆です。
bearscoffee:ニカラグアSHB モニンボ農園(粗挽き)
このニカラグアSHBは、注文後に焙煎してくれるので、新鮮さが際立った味わいを楽しめます。
豆のままだけでなく様々な挽き方で注文可能なので、ミルをお持ちでない方にもおすすめのコーヒー豆です。
ニカラグア産コーヒーの特徴まとめ
今回は、ニカラグア産コーヒーの特徴について解説してきました。
様々な品種が栽培され、焙煎度合いによって味わいが変化するのが魅力的ですね。
お好みの淹れ方でお楽しみください。
ぜひご家庭やお仕事の合間などに、ニカラグア産コーヒーでゆったりしたひとときを過ごしてください。
ニカラグアコーヒー以外にも、様々なおすすめコーヒー豆を下記で紹介しています。