忖度のないレビューを行う「山口的おいしいコーヒーブログ」です。
今回は、堀口珈琲のLCFマンデリンの正直な感想をレビューします。
山口 誠一郎
コーヒーの専門家としてTV出演。文藝春秋(文春オンライン)にコラムを掲載。1,000種以上の通販コーヒーをレビュー。
目次
そもそもLCFとは?
LCFとは、堀口珈琲の現会長、堀口俊英氏が立ち上げたスペシャルティコーヒーの生豆を確保するためのグループです。
最高品質のコーヒーを作るために、栽培から精製に至るまでのプロセスを生産農園と協力しています。
そのため、LCFがプロデュースした生豆は一般流通せず、LCF独自のルートでのみ流通します。
豆の輸送もLCFは一般的なコーヒーとは異なる方法を採用しています。
赤道直下より数十日もの間、豆を灼熱の中常温のコンテナで輸送すれば、日本に到着するまでに劣化する可能性があります。
そのためLCFではリーファーコンテナ(温度をコントロールできるコンテナ)での輸送や、真空パック等のパッケージ輸送などを行います。
なお、LCFマンデリンは「Konomi Coffee」や、「Mui」でも購入可能です。
これらも、堀口珈琲で取り扱うLCFマンデリンと生豆は同じです。(焙煎が異なる)
お店ごとに異なる味わいのLCFマンデリンを楽しめる、というのは面白いポイントです。
堀口珈琲「LCFマンデリン」の基本情報
▲堀口珈琲「LCFマンデリン」
LCFマンデリンとは、「Leading Coffee Family(リーディングコーヒーファミリー)」で取り扱うマンデリンのこと。
値段と豆の量
200g 1,620円
焙煎度合い
シティロースト(中煎り)、フレンチロースト(深煎り)の2種類が用意されています。
苦味と酸味のバランスを重視するなら中煎り、 カフェオレも楽しむなら深煎りを選ぶと良いでしょう。
なお、今回購入したマンデリンはフレンチローストです。
同じコーヒー豆でも焙煎度合いによって苦味や甘味、酸味のバランスが異なります。
※深煎りにすると苦味と甘味、コクが強くなり、酸味が控えめになります。
コーヒー豆の状態
LCFマンデリンは粒がきれいに揃っており、煎りムラもみられません。
状態は良好です。
LCFマンデリンをレビュー
なお、堀口珈琲で推奨しているフレンチローストの抽出ルールは以下の通り。
- 150ccの抽出に25gのコーヒー豆を使うこと
- 抽出時間は3分半
- 豆の挽き具合は中粗挽き
コーヒー豆は通常の約2倍使うため、かなり濃厚な味わいに仕上がります。
また、豆がとてつもないスピードで減っていきます。
しかし、豆の挽き具合を「中粗挽き」にすることで通常の中挽きよりも、すっきりとした味になります。
そして、過抽出による渋みも少なくなるので、濃厚だけど後味がすっきりのコーヒーになりやすいです。
ペーパードリップすると、ビターチョコレートのような甘い香りが強く感じられます。
また、抽出時には粉が大きくドーム状に膨らみ、豆の鮮度が良いことを示します。
一口飲むと、角のないマイルドな苦味が感じられます。
このマイルドな苦味と、ほのかな甘みがバランスよく重なって口に広がります。
さらにもう一口飲み進めると、濃厚なコクと旨味がじんわりと広がります。
今度はネルドリップで抽出すると、より濃厚でクリーミーな舌触りが楽しめます。
それでいて、後味には爽やかな酸味が余韻として残ります。
まろやかな旨みがありながら、爽やかなアフターテイストも味わえるのが印象的です。
抽出器具によって異なるおいしさが楽しめるのは、コーヒーの面白いポイントです。
まとめ|LCFマンデリンは苦味と甘みのバランスが良い
LCFマンデリンをペーパードリップで飲むと苦味と甘みがバランスよく重なった味わいになります。
ネルドリップでは爽やかな酸味も感じられました。
抽出方法で異なる味が楽しめるので、気分に応じて飲み分けられるコーヒーです。
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期間限定で「インドネシア マンデリン オナンガンジャン」も登場
さび病(コーヒーノキの病気)の甚大な被害とその後の耐病性品種への植え替えにより、マンデリンの産地であるスマトラ島のティピカ系品種はほぼ消失してしまいました。
しかし、スマトラ島北部トバ湖周辺の標高の高い地域では同品種が生き残っている地域があります。(LCFマンデリンの生産地域のすぐそば)
この「オナンガンジャン」はこうした背景から生まれたマンデリンで、公式通販サイトでも次のように述べられています。
『堀口珈琲はLCFマンデリンでしょ』という方にこそ飲んでいただきたい、最高峰のマンデリンです。
オナンガンジャンは2021/8/21 ~ 2021/10/下旬まで販売されます。
値段はLCFマンデリンと同じく1,620円となります。
この時期に堀口珈琲のLCFマンデリンを飲みたい方は、オナンガンジャンを購入すると良いでしょう。
店舗情報
- 送料は全国一律 648円
- 800g以上購入で送料無料
- 朝8:00までに注文すれば当日発送
- コンビニ後払い可能
- 購入額の3%をポイントバック
- 新規入会でもれなく100ポイントもらえる
堀口珈琲 世田谷店
- 住所:〒156-0055 東京都世田谷区船橋1-12-15
- TEL:03-5477-4142
- 営業時間:11:00~19:00
- 定休日:第3水曜日
堀口珈琲 狛江店
- 住所:〒201-0003 東京都狛江市和泉本町1-1-30
- TEL:03-5438-2143
- 営業時間:9:00~19:00(喫茶は18:00まで)
- 定休日:日曜日
堀口珈琲 上原店
- 住所:〒151-0064 東京都渋谷区上原3-1-2
- TEL:03-6804-9925
- 営業時間:10:00~19:00
- 定休日:日曜日
店舗では焙煎の見学も
堀口珈琲では狛江店(メインの焙煎工場)と上原店で焙煎を行っており、店舗では焙煎の様子を見ることも可能です。
狛江店では直火式焙煎機を使用しており、この焙煎機で焼かれたコーヒー豆は豊かな香味と、旨味が強く感じられます。
堀口珈琲の上原店では半熱風の焙煎機を使っていて、珈琲豆の種類に応じて使う焙煎機を変えています。
▲狛江店の焙煎機は10kgと20kgの2つ。
▲上原店の焙煎機は半熱風式を使用。
同じコーヒー豆でも柔らかい味わいに仕上がるのが特徴です。