この数日間、タリーズコーヒーで販売されている定番の人気コーヒー豆を飲みまくったコーヒーブロガー山口が「ピッコロバンビーノ」を飲んでみたので正直に感じたことを述べていく。
僕はこれまでに200gで32,400円の超高級コーヒーを飲んだり、自分で焙煎(ばいせん。生豆を焼くこと)も行ってきた。おいしいコーヒーに出会うために、お金と時間をそれなりに投資してきたつもりだ。
そんな僕から、タリーズコーヒーで人気の豆「ピッコロバンビーノ」について言えることは、定番コーヒー豆になかでは一番すっきりとした味で飲みやすいコーヒー。
そのかわりコクや旨み、甘みなどはほとんどない。定番コーヒー豆の味が濃すぎて飲みにくい分、「まだマシ」といった具合の銘柄だ。
タリーズコーヒーの人気豆「ピッコロバンビーノ」
タリーズコーヒーの人気豆「ピッコロバンビーノ」は、タリーズの中で最もすっきりした口当たりのコーヒー。
パッケージには「後味にキャラメルのような香ばしさが広がる」とある。実際はキャラメルのような味や甘みはないが、香りはキャラメルのような甘さが感じられる。
コーヒー豆の値段は100gで525円と平均的。
タリーズコーヒーで人気の豆「フレンチロースト」をおすすめしない理由でもお伝えしたが、100gあたり435円のドトール「マイルドブレンド」のほうが満足度は高いだろう。
ピッコロバンビーノの豆の状態
今回のピッコロバンビーノは、割れたり欠けたりの豆はそこまで多くないが、焼きムラが目立つ。
パッと見て明らかに色の違うものがあれば、取り除いたほうが美味しく飲めるが、あまり神経質にならないで欲しい。リラックスタイムに飲むはずのコーヒーが原因で疲れてしまっては本末転倒だ。
価格
1050円(税込)
容量
200g
ブレンドされているコーヒー豆の種類
グァテマラ、パプアニューギニア
焙煎度合い
中深煎り
(シティ~フルシティロースト)
風味を5段階でみる
タリーズコーヒーの人気豆「ピッコロバンビーノ」を3つの器具で抽出
▲左から
- HARIO(ハリオ)V60ドリッパー
- HARIO(ハリオ)ウッドネック ネルドリッパー(丸太衣料(マルタ)4枚接ぎネルフィルター)
- bodum(ボダム)フレンチプレス
今回は、まずペーパードリップの定番であるハリオV60で抽出して飲んでみて、さらに美味しく飲むために、ほかの2つのコーヒー器具を厳選して飲んでみた。
抽出環境
- 豆の挽き具合:
- やや細挽き(カリタ・ニューカットミル:ダイヤル2にセット)
- 豆と湯の量:
- 16g 160cc
- お湯の温度:
- 85℃
- その他コーヒー器具:
- タカヒロ製コーヒードリップポット雫 0.9L
HARIO(ハリオ)V60ドリッパーで抽出
カリタニューカットミルで細挽きににしたタリーズコーヒーの豆「ピッコロバンビーノ」を、ハリオV60ドリッパーにセット。タカヒロ製ドリップポット雫でお湯を静かに落としていくと、キャラメルのような甘い香りがかすかに感じられる。
しかし、相変わらず豆がドーム状に膨らむことはなく、タリーズの豆は総じて「鮮度が悪い」あるいは「鮮度管理がなってない」と言えそうだ。
さっそく一口飲んでみると、これまで飲んできたタリーズの豆の中では一番すっきりとした口当たりで飲みやすく、嫌味が少ない。
苦味は控えめで酸味が一歩前に出ているような味わい。コク、旨味、甘みはほとんど感じられない。
そしてドリップ時に感じたキャラメルのような甘さは実際に飲むと感じられない。コーヒー豆本来の甘みは豆の品質も大切だが、なによりも焙煎技術が大きく関係してくる。
僕の経験上、甘いコーヒーを提供するお店は、どこも焙煎士が凄腕の達人ばかりだった。コーヒーチェーンにそれは求めてはいけないのかもしれない。
ピッコロバンビーノをペーパードリップすると物足りなさを感じるので、次はマルタ製ネルフィルターを使って抽出してみる。
HARIO(ハリオ)ウッドネック ネルドリッパーで抽出(マルタネルフィルター使用)
タリーズコーヒーの豆ピッコロバンビーノをマルタ製ネルフィルターを使って抽出して飲んでみると、酸味の角が取れて苦味の一体感が強まり、結果まろやかでまとまりのある味に仕上がった。
だが、マルタ製ネルフィルターを以ってしても旨味や甘みは引き出せないので、今度はコーヒー豆本来の味を引き出してみることにする。
どんな味になるのかは想像が付かないが、フレンチプレスで抽出してみよう。
bodum(ボダム)フレンチプレスで抽出
タリーズコーヒーの豆「ピッコロバンビーノ」をフレンチプレスで抽出するが、不思議なことに豆本来の味というものが感じられず、ただ酸味の効いたコーヒーが出来上がった。
これまで様々なコーヒー豆をフレンチプレスで抽出してきたが、何かしら面白味のある体験ができた。しかし今回ばかりは奇跡は起こらなかった。
本当に美味しいコーヒー豆をフレンチプレスで飲むと格別の味わいだが、そうでない豆では流石のフレンチプレスも力を発揮できなかった。
まとめ
タリーズコーヒーのピッコロバンビーノはネルドリップで抽出すればまろやかなコーヒーになり、ペーパードリップだとすっきりした口当たりのコーヒーになる。
これまでタリーズコーヒーで販売されている定番の人気コーヒー豆を3種類飲んできたが、今回のピッコロバンビーノが一番マシなコーヒーではあった。
しかし、とても購入をおすすめできるような豆ではなく、タリーズの豆は正直鮮度がよろしくない。味も今ひとつ。
コスパも100g525円という値段で決して安くない。この価格帯はドトールの豆をはじめ美味しいコーヒーが多く存在する激戦区なのだが、とても戦える味ではない。
そして、感動するような美味しいコーヒーというのは意外にもあと200円ほど出せば手に入る。そして10倍は満足感が違う。
優れた焙煎技術でローストされ、豆の品質が本当に高いコーヒーは、ドリップした時にお部屋に広がる香りの良さも全然違い、口に含んだ時の幸福感は言葉にできないほどだ。
僕が今まで飲んできて、自信を持っておすすめできるコーヒー豆は別記事にランキング形式でまとめたので、おいしいコーヒー豆選びの参考にしてもらえるとうれしい。
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