コーヒーブロガー山口が、全国にある有名なコーヒー専門店の豆を飲んでみて、一番おいしく飲める抽出方法などを実験してレビューする企画。
今回は軽井沢にある名店「丸山コーヒー」の「サンチェス・ブラザーズ」というストレートコーヒー豆を通販で取り寄せて飲んでみた。
丸山コーヒーの豆は軽井沢をはじめ都内など10店舗で購入することができるほか、オンラインストアから取り寄せることも可能だ。
ただ、丸山コーヒーの豆は全体的に値段が高く、通販で取り寄せる場合には送料もかかる(10,000円以上の購入で送料無料)ため、できれば買う前に実際に飲んだ人の口コミやレビューを知りたいのではないかと思う。
そんなあなたに向けて、僕が実際に飲んで正直に感じたことをお伝えしていくので、買うか買わないかを判断してもらえればと思う。
今回は4つの抽出器具を使って淹れて飲んでみたので、それぞれの器具で味がどう違うのか?
もっとも美味しく飲める抽出方法はどれなのか?
また本当に値段に見合ったコーヒー豆なのかも、この実験を通して検証していく。
丸山コーヒーの豆サンチェス・ブラザーズとは
丸山コーヒーの豆「サンチェス・ブラザーズ」は2017年08月15日より販売されており、コロンビア産の豆のみが入ったもの。
値段は100g 886円。豆のままの購入はもちろん、粉に挽いてもらって送ってもらうこともできるが、粉での取り寄せだと味がスカスカで、香りも大きく損なわれるので避けたほうがいい。
焙煎度合いは深煎り(フルシティロースト)で、苦味や酸味の度合いについては公式サイトに特に記載がないが、味についてオンラインストアでは次のように書いてある。
カカオ、ビターキャラメル、ダークチェリーの風味。クリーミーな質感と長い余韻。
▲深煎りされた豆からはナッツのような芳ばしい香りが感じられる。
粒の大きさは揃っているが焼きムラが多少見られた。おいしく飲むために色の薄い豆はあらかじめ取り除いておいたほうがいい。
丸山コーヒーのサンチェス・ブラザーズを4つの器具で抽出
▲左からHARIO V60ドリッパー、bodum製フレンチプレス、AEROBIE製エアロプレス、HARIO製ウッドネック ネルドリッパー。
丸山コーヒーは豆の品質が高いスペシャルティコーヒーの専門店。
そのため豆本来の味を目一杯楽しみたいと考えているならフレンチプレス一択だが、あなたが持っていない可能性も考え、ほかの3つの器具でも抽出して飲んでみたので風味をレビューしていく。
なお、コーヒーの抽出は次のようにおこなった。
抽出環境
- 焙煎度合い:
- フルシティロースト(深煎り)
- 豆の挽き具合:
- 中挽き(Kalitaニューカットミル:ダイヤル3にセット)
- 豆と湯の量:
- 16g 160cc
- お湯の温度:
- 85℃
- その他コーヒー器具:
- タカヒロ製コーヒードリップポット雫 0.9L
KalitaニューカットミルをAmazonでみる
Kalitaニューカットミルを楽天でみる
タカヒロ ドリップポット雫をAmazonでみる
タカヒロ ドリップポット雫を楽天でみる
HARIO V60ドリッパーで抽出
丸山コーヒーのサンチェス・ブラザーズの風味を5段階でみる
Kalitaの電動ミルで中挽きにしたコーヒー粉をHARIO V60ドリッパーにセットし、タカヒロ製の細口ポットでお湯を静かに落とす。
お湯に触れたコーヒー粉からは、ナッツのような芳ばしい香りが感じられる。
オンラインストアに書いてあったようなチェリーの香りは感じられなかった。
ドリップが終わり、さっそく一口飲んでみると、まずコクの深さが際立っているコーヒーという印象を受けた。
苦味はそれほど強くなくマイルドな口当たり。ほんのりと甘みと酸味が感じられる。
少しまろやかな舌触りとなっていて、程々に重たさを感じるコーヒーだ。
味にクセがなく確かに飲みやすいが、逆に言うと味に特色がなく、正直値段に見合った味とは思えなかった。
次はフレンチプレスで抽出してみる。丸山コーヒーのサンチェス・ブラザーズが秘める豆本来の味とは、どのようなものなのだろうか。
bodum製フレンチプレスで抽出
ナッツ感あふれる香りがHARIO V60ドリッパーで淹れたときよりも明らかに強くコーヒー液から感じられる。
一口飲むと「豆本来の味」と、苦味や酸味などの「味の要素」が複雑に絡み合っている印象を受ける。
ナッツのような芳ばしい風味とともに、ほどよい苦味が口に広がり、深いコクの中にスパイシーな酸味が舌を一瞬刺激して、すぐに消えていく。そんな印象の味わいなのだ。
この酸味の感触は非常におもしろい。HARIO V60ドリッパーでもこの感触は少し感じられたが、スパイシーと表現できるほどではなく、少しぼやけた感じだった。
▲カップの底にたまったコーヒー豆の油分と微粉は、まるでココアの最後の一口のような濃厚な口当たりで、フレンチプレスで淹れる醍醐味といえる。
丸山珈琲サンチェス・ブラザーズの豆本来のナッツ感あふれる風味やスパイシーな酸味をダイレクトに感じたいなら、フレンチプレスで淹れるといい。
また、今後もスペシャルティコーヒー専門店で豆を買って飲む機会があるなら、フレンチプレスを持っておくことを強くおすすめする。
ペーパードリップでは決して味わえない風味を誰でも簡単に楽しむことができる。
フレンチプレスをAmazonでみる
フレンチプレスを楽天でみる
次はネルドリップで淹れてみる。
HARIO製ネルドリッパーで抽出
丸山コーヒーのサンチェス・ブラザーズをネルドリップで抽出すると、クリーミーでなめらかな舌触りながらも、すっきりとした味わいで楽しめる。
味の印象としては、苦味と甘みがHARIO V60ドリッパーよりも濃く抽出され、酸味はかなり控えめ。豆本来のナッツのような風味はHARIO V60ドリッパーで淹れた時とほぼ変わらない。
またサンチェス・ブラザーズの特徴ともいえるコクはより深く感じられる。
雑味のない濃厚な味わいで、クリーミーな舌触りのコーヒーを楽しむなら、ネルドリップはおすすめだ。
もし、いつも自宅で飲んでいるコーヒー豆の味わいが少し軽いと感じる場合でも、ネルドリップをするとクリーミーな口当たりに変わり、いつものコーヒーに変化を付けられて面白い。
僕の使っているHARIO製のネルドリッパーは値段も約2,500円と手頃で使いやすくおすすめだ。
HARIO製ネルドリッパーをAmazonでみる
HARIO製ネルドリッパーを楽天でみる
最後にエアロプレスで抽出してみる。
AEROBIE製エアロプレスで抽出
丸山コーヒーのサンチェス・ブラザーズをエアロプレスのインヴァート抽出する。
これまでで1番あっさりした味わいで、苦味もすっきりとキレがよく飲みやすい。
また豆本来のナッツ感あふれる風味はフレンチプレスの次に強く感じられ、スパイシーな酸味もほどよく感じられる。
豆本来の味を楽しみたいけどフレンチプレスのザラついた舌触りが苦手だったり、フレンチプレスより少しすっきりとした味わいのコーヒーを飲みたい場合には、エアロプレスで淹れるといい。
フレンチプレスとペーパードリップのいいとこ取りをしたような抽出器具で値段も4,000円とそこまで高くない。メンテナンスも簡単で長く使えるおすすめの器具だ。
まとめ
さて、今回は丸山コーヒーのサンチェス・ブラザーズを4つの抽出器具を使って飲んでみたが、いずれもクセがなくて飲みやすくカフェで飲めるようなブレンドコーヒーのような味わいに感じた。
僕はフレンチプレスで淹れて飲んだときのスパイシーな酸味が印象的で、もっとも美味しいし飲んでいて楽しいと感じた。
ただ、もしあなたが普段100g 500円くらいのコーヒー豆を買って飲んでいるなら、サンチェス・ブラザーズの100g 886円という値段は少々高いと感じるかも知れない。
ペーパードリップなら、なおのこと価値を見出せないかも知れない。
丸山コーヒーの店舗でもフレンチプレスで淹れたコーヒーを提供しているだけあって、ほかの器具でも美味しく飲めるが豆本来の味を100%楽しむことは難しいと感じた。
それぞれの抽出器具の味の特徴をまとめたので参考までに。
【HARIO製 V60ドリッパー】
ほどよい苦味と甘み、そして酸味が楽しめる。マイルドな口当たり。少しまろやかな舌触り。無難な一杯に仕上がる。
【bodum製フレンチプレス】
ナッツ感あふれる芳ばしい風味と、ほどよい苦味が口に広がり、深いコクの中にあるスパイシーな酸味が楽しめる。
【HARIO製ネルドリッパー】
HARIO V60(ペーパードリップ)よりも全体的に濃厚でクリーミーな口当たりに。
【AEROBIE製エアロプレス】
ナッツのような豆本来の味を楽しめるし、ペーパーやネルドリップよりもすっきりとした味わいに。
丸山珈琲の通販ガイド
- 電話番号:
- 0267-26-5556
- 営業時間:
- 9:00~18:00
- 送料:
- 本州内 一律 500円
本州外 一律 800円
※購入金額 10,000円以上(送料、手数料代金を除く)の場合、送料無料。
- 支払い方法:
- クレジットカード、代引き(手数料200円)、後払い(条件あり)