ハイローストとはコーヒーの酸味と苦味、甘みを楽しめる焙煎度のこと
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ハイローストとは、8段階あるロースト(焙煎度合い)の中で下から4番目の焙煎度を指します。
コーヒー豆は深く焙煎するほど苦味が強くなりますが、ハイローストはほどよい苦味と酸味、甘みが楽しめるバランスの良い焙煎度です。
コーヒーの甘みとは、お米を何度もかんだときに感じられる、あのほのかな「甘味」です。
実際に焙煎をしている僕としては、このハイローストは非常に腕が試される焙煎度合いだと感じています。
これは、消費者としてコーヒーを飲んでいても感じることですが、ハイローストは焙煎の技術や経験の深さがはっきりと出ます。
お店(焙煎士)によって、甘みまでしっかり感じられるバランスの良い味わいになるか、酸味が際立って飲みにくいコーヒーになるか、ギリギリのラインの見極めが難しい焙煎度合いです。
ハイローストは苦味と酸味、甘みが楽しめるバランスの良い焙煎度
ローストの深さ(焙煎度合い)は、
この8段階に分類され、ローストの深さによって苦味や甘み、酸味の強さ、風味や香りがそれぞれ異なります。
ミディアムローストなど浅く焙煎されたコーヒーは酸味が強く、イタリアンローストなど深く焙煎されたコーヒーは苦味が強くなります。
ハイローストのコーヒー豆をペーパードリップで抽出するとほどよい酸味と苦味、やさしい甘みが感じられます。
フレンチプレスで抽出すると酸味が前面に出てきた印象の味わいになり、甘みが控えめになることが多く、アーモンドのような風味が感じられます。
ネルドリップで抽出すればマイルドな酸味と苦味、チェリーのような甘みが感じられるコーヒーが多いです。
抽出するコーヒー器具によって味わいは多少異なりますが、基本的にどの淹れ方でも酸味と苦味、甘味のバランスがとれた味わいがハイローストの特徴です。
ハイローストの豆はブラックで飲むのがおすすめ
ハイローストのコーヒーは、コクが控えめで軽い口当たりのコーヒーが多いので、ミルクを入れて飲むよりもブラックで飲むことをお勧めします。
なお、コーヒー豆をネット通販で購入する際、土居珈琲などコーヒー豆の販売店によっては焙煎度合いの指定が可能です。
▲世界の品評会で3度にわたり1位を獲得したグァテマラ カペティロ農園。ハイローストからイタリアンローストまで5つの焙煎度合いから指定可能。
土居珈琲のように焙煎度合いを指定できるお店は多くありませんが、もし自分好みの焙煎度合いに仕上げてくれるお店を見つけたら、同じコーヒー豆でハイローストとシティロースト、それぞれを飲み比べてみるのも面白いです。
僕も最初はハイローストなど酸味のあるコーヒーを飲むことがあまり得意ではありませんでしたが、おいしいコーヒー豆屋さんでハイローストのコーヒーを飲んでいくうちに、次第に酸味のあるコーヒーにも惹かれていきました。
フレンチローストやフルシティローストにはない「コーヒーの繊細なおいしさ」が楽しめるのがハイローストの魅力です。
僕は現在も日本中からいろんなコーヒー豆を取り寄せて飲んでいますが、なかでも特においしかったコーヒー豆屋さんを日本中から10店厳選したので、興味がある方はチェックしてみて下さい。
コーヒーブロガー厳選の本当に美味しいおすすめコーヒー豆10選
ハイローストにおすすめのコーヒー豆はエチオピア モカ、ブルーマウンテンNo.1など
▲土居珈琲のブルーマウンテンNo.1 ウォーレンフォード農園。ヘーゼルナッツのような香ばしさとキャラメルのような甘い香り、フレッシュな酸味の一体感が秀逸。
▲世界のほんのひと握りのコーヒーマニアの間で知られ、ナポレオンも幽閉の身ながらこのコーヒーを愛し、癒されたと伝えられる幻のコーヒー「セントヘレナ バンブーヘッジ」。気高く、凛としたアロマ、透明感とさまざまな香味が複雑に絡み合い、フルーツを思わせる上品な甘い余韻が印象的。
▲日本にコーヒーの文化を一番最初に広めた「銀座パウリスタ」が手掛ける「森のコーヒー」。オレンジのような甘みとフレッシュな酸味が口に広がる。一日に4000杯飲まれるといわれる銘柄だが、それも納得の味わい。市販のコーヒーと大差ない値段で上質なおいしさを味わえる銘柄。
▲ドトールのお店で提供しているブレンドコーヒー「マイルドブレンド」や、このロイヤルクリスタルブレンドコーヒーもハイローストで焙煎されています。ハイローストは、実はもっとも多くの人が口にしている焙煎度合いのコーヒーと言えるかもしれません。
また、僕は深煎りで飲むのが好きなのですが、「エチオピア モカ」という華やかな風味が特徴的な銘柄も、ハイローストで飲むのにおすすめです。
エチオピア モカは深く焙煎すると酸味が甘みに変わり、他の銘柄では味わえない「贅沢な風味」が楽しめて僕は好きなのですが、ハイローストにするとジューシーな酸味が口いっぱいに感じられます。
▲ワインのようなフレーバーが特徴的な「エチオピア イルガチェフェ」。同じエチオピアで生産されているコーヒー豆なので基本的な味の系統はモカと同じです。コーヒーと呼ぶにはあまりにジューシーな味わいで、初めて飲んだ時は「こんなコーヒーがこの世に存在するのか」と、本当に驚いたことを今でも忘れません。
ハイローストはフルーティーな甘みや酸味、ほどよい苦味が楽しめる
「苦味の中に酸味も感じられて、ちょっとフルーティーな味わいのコーヒーが飲みたい」という方にハイローストはおすすめの焙煎度合いです。
ハイローストで焙煎されたコーヒーは爽やかな味わいのものが多いので、食後に口をすっきりさせたい時などにオススメです。
なお、コーヒー豆の味わいはロースト(焙煎度合い)だけでなく、焙煎方式によっても味が大きく変わります。
コーヒー豆を買うときに焙煎方式まで気にするようになったら、ちょっとした「コーヒー通」と呼べるかもしれませんが、焙煎方式も知っておくと自分好みのコーヒー豆を探すのが楽になります。
僕は直火や半熱風で焙煎されたコーヒー豆が好きで、さらには「PROBAT(プロバット)」という焙煎機で作り出す味わいが好きなので、これらの条件を満たしているコーヒー豆屋さんで買えば失敗が少なくなります。
世の中にはいろんな焙煎方式があるのですが、実際どんな焙煎方式があり、焙煎方式による味の違いをまとめてみました。
コーヒー豆のローストや焙煎度合い・焙煎方式ごとの味の違いを解説
また、今回ご紹介したブルーマウンテンやなど、コーヒー豆には様々な種類があり、産地によって味わいや風味が微妙に異なります。
コーヒー豆の産地によって味がどう違うのか?こちらにまとめました。
コーヒー豆の種類や味の違い|お気に入りの豆を探すたった1つのコツ
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